第58話 長編ミステリー無事完結。さて次どうする問題

 ようやく長編作品が完結しました。

 紆余曲折があったのでそちらを記します。

「侯爵令嬢の華麗なる追放劇」の話になります。


□このままいったら二十万文字になる

 長編ミステリーとして完結させた「侯爵令嬢の華麗なる追放劇」ですが、当初の予定を超え16万文字作品となりました。当初の予定を記します。


・元は42000文字程の中編小説

・この続きを記しトータル10万文字以上、15万文字以内として長編化する予定だった

・しかし、実際は20万文字に近い作品になりそうな勢いだった


 というわけでいくつかのシーンカットしました。

 うろ覚えですが、ハリウッド脚本術には「こだわりがあるシーンをカットしろ」という教えがあるそうです。ビートたけしさんが言ってたような、ちょっと記憶が曖昧で申し訳ない。

「脚本家のこだわりあるシーンこそが作品のノイズになり無駄となる」という一つの技術論だと思います。私の場合は「時間との折り合い」「文字数の問題」という観点からカット、スリム化する選択を選びました。


□目的は一つ。複数の完結長編作品を完成させたい

 復帰した私の目的はこれになります。目標はどこまでも完結した長編10万文字作品。短編や中編で結果が出せるのは、一昨年末に復帰し翌2023年でなんとなく手応えが掴めた。創作活動から長期間離れ復帰したばかりなのに中間選考を通過し「なんで?」と、不思議に思ったぐらいです。

 ですが遡ること2013の時点で長編コンテストでも同じことがありました。以前記してますが、一章のみ記した五万文字に満たない作品が、当時のなろうコン(現ネトコン)の一次を通過してしまったのですよ。ちなみに2013~2023の間、私が発表した作品二作品しかありません。


「トカレストストーリー」スコア976P

https://ncode.syosetu.com/n0267bj/

「トランスペアレントダーク」スコア23。なろう351P

https://kakuyomu.jp/works/1177354054897700495

・旧なろうコン一次選考発表サイト

https://www.wtrpg9.com/novel/infome/043.html


 例外として「彼の幕間」という、トランスペアレントダークの冒頭部分を短編投稿したものがあるだけです。中間選考通過となれば「次は最終選考に残れるか」しかありません。というかいきなり最終結果が発表され、結果が出ます。本筋に戻します。


□紆余曲折。私はアウトラインを作らない

 私は基本「パンツァー」と呼ばれる書き手で、プロットどころかあらすじも用意しません。アウトラインも作らない。全部頭の中にあるか、即興と発想を重視するタイプです。


 ラストシーン、オチとチェックポイントさえ押さえておけば作品は描けます。極端な話どんなルートでも目的地に向かってればそれでいい、というスタイル。結港こういう人いると思います。


 以前紹介したアメリカ探偵作家倶楽部の「ミステリーの書き方」という小説指南本にも掲載されていましたが、古くからアウトライン、プロットを作らないミステリー作家はいたんです。


 ただしこれ、当然計画性に欠け「頭の中の計算通りにはいかない」という欠点があります。自由度が高過ぎる結果話が膨らみ過ぎるという奴ですね。結果「このままいったら20万文字作品だな」となり、いくつかのシーンを削らねばならなくなりました。


 しかしそんなことはどうでもいい。

 必要なのは長編コンテストに参加出来る作品。結果が出たらカットしたシーンを必要に応じ書けばいいと割り切りました。特にネトコンさんは「締め切り以降も手を加えていい」と記されています。「完成度を上げる為、改稿や更新して構いません」とあるのです。だったら今無理に書かなくてもいいと考えました。


□あえて説明しない

 いくつか書かずともよい謎はあえて書かずに完結させました。実は作中で描いており、説明っぽくなるものは省きました。核心と離れたものは重要ではないですし。

 伏線はきっちり回収し完成。更なる謎も提示してありますが、これは続編の話ですね。エピローグは追加するかもしれませんが、これも気分で判断します。

 だって他の作品にとりかかりたいじゃないですか(笑)


 商業作品同様ミステリーの核、謎解き部分は解明されている。ならこれ以上一つの作品に取りかかるべきではない、と判断しました。


□なろう推理文芸の過疎化。カクヨムミステリージャンルも同様

 なろうだとアニメ化された人気作品が常に上位に君臨しています。ですがデイリー12Pでランキング5位に入れる日もあるぐらい、読者がいない(笑)

 長編でのランキング作品もあるにはありますが、とにかく読者さんいないんですよ。短編はそこそこ見受けられますが、それはどのジャンルも同じこと。カクヨムは更に顕著でランキング作品は短編が多いですね。以前記しましたが、


「読者ユーザーさんは長編ミステリーを求めていない」


 なろうの場合は「完結した長編ミステリー」には人が来ます。完結させるのが大変なのに……(笑) 推理文芸、ミステリーの危機です。あくまで小説投稿サイトの話だけど。

 実は商業作品との戦いな側面があります。

 私とてミステリーは商業作品買います(笑)

 というかWebでは基本読まないんですよね。


□目論見は外れた。アップテンポなスマホ小説から、本格的なミステリーにした結果

 今回長編化させた「侯爵令嬢の華麗なる劇」去年2月には完結してないのに1日「7000PV」とか記録しました。

 大体4日から一週間の更新で、約2日間、日間1位。週間は3位。月間7位。年間四半期累計と全てランクイン。というかジャンル別に限らず総合ランキングにも入りました。なろうの総合とか何作品あるんだか。これも以前記してますが、実はそれだけポイントが付きにくいということですね。当事300~450Pとかで、総合ランキングの下の方に入ってしまったので。


 でまあ長編ミステリー化した今回、まあ人が来ない。びっくりするぐらい読者さん来てくれない(笑) 正確には減った、という感じ。一年半の間に推理文芸の過疎化が加速し、書き手ユーザーさんもさすがに減ったんじゃないでしょうか。変化が早いな!w

 ならばと頭を切り替えました。数字が付かないなら完結に集中すればいい。目標はあくまで長編完結作品の完成。と、割り切ったわけです。


□さて次どうする?

 実はですね、私の長編構想作品ミステリーめっちゃ多いんです(笑) そりゃそうだ、ミステリーばっか読んできたんだから(笑) いわゆる名作や古典、渋い本格ミステリーはともかくミステリーばかり読んできました。売れっ子作家さんから幅広く。


 ですが、小説投稿サイトのミステリーに人は来ない。

 当然と言えば当然で、Web小説とは相性が悪いですね。


 こうなるとミステリー作品は外してもいいかなとなり、それでも選択肢は多岐に渡る。

 というわけで「片手間ランキング攻略」

 労力かけずに長編作品を記す。

 というものが候補として上がってきます。

 この労力は「ミステリーしなくていい」というものも含まれ、気楽に書こうという意味です。まあランキング攻略なんてそううまくいかないですから、失敗したところでどうってことありません。長編作品一本増えると割り切ればいい。


□〆に

 とはいえ10万文字作品は大変です。

 7/26から投稿を始め完結したのは9/15。

 夏場ということもありさすがに疲れました。

 ですがこれを続けます、秋になるし(笑)

 書くなら長編コンテストに挑みたい。

 皆さん目標はあるでしょうが、どうか無理なく健康的に創作活動して下さい。予定など決まったらまたエッセイなどに記します。ではではまた次回。


□おまけ

 あとこちら単独エッセイとして投稿しました。

「作品は我が子派vs作品は自作派。実力者とライトユーザーの価値観の違い」

https://kakuyomu.jp/works/16818093084986207887

 加筆修正済み。第一稿は疲れてたので誤字脱字が多すぎました(苦笑)

 創作活動とどう向き合うかは、プロアマ問わず色々なスタンスがあります。小説に限らず幅広い考え方が存在し、芸術・表現の分野においても同様です。とまあそんな感じのお話になります。


・完結ミステリー作品

侯爵令嬢の華麗なる追放劇

https://kakuyomu.jp/works/16817330652683608433

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カクヨム歴2年ぐらいな奴の呟き 文字塚 @mojizuka

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