2人の"私"を操って-前世と今世のシンクロ-

メグルハ

序章 過去世の私とシンクロニシティ

第1話  過去世と私が入れ替わって

 21世紀の平和が傾き出した時代の日本で青春を過ごしていた、私、龍宮飛鳥(りゅうぐう あすか)。


最近、

毎日が同じことの繰り返しで徒然なるままに老いつつあるJKという職業を期間限定でしています。



私は今まで生まれてきて、

毎日が学校と自宅との往復がただただ苦痛な毎日を過ごしているんです。


友達がいない訳ではないけど、

どうせ高校を卒業したら離れ離れになるのに、

嫌われない程度に親切にしていればいいと考えて過ごしていた。


 結果的に誰からも過度に嫌われることもないと思うが、極端に誰かに好かれたこともない生活を営んできている。


 

毎日が退屈で退屈で、太陽と月はいくつも浮かんでは消えていった。太陽と月は合計10000回はもう消えている。


人生で見る太陽は40000回もない人がほとんど。


「徒然なるままに学校や会社に通って、老いを迎えるだけなのかなぁ。」

そう思っていた私。


 いつものように学校へ向かう。朝起きて、顔洗って、髪整えて、ご飯もそこそこ食べて、着替えて、靴を履いて、玄関を開いて向かっていた。

 いつものように学校へ人を交わすゲームを行っていた。



「今日は通行人が少ない。これはイージーゲームだなぁ。なんでこんなに人が少ないんだろう。」と思いつつ、駅についた。


 電車に乗ると、今日は座席が空いていた。座り一息ついた。

「はぁ。」



 そんな時、世界の時間が止まった。



 あたり一面が黒くなった。電車の中なのに私にスポットライトがあたっている。

そんな時、私の頭に入ってくる何かを感じた。一瞬だけど、心電図のようなものが目の前に映ったような気がする。


 「なんだろう?これ?誰かに言っても信じてもらえる訳ないし、というか私にはそんな、事情をおっ広げに言う知り合いいないしな」

 と、だんだん、スポットライトがあたったまま、周りが少しずつ明るくなっていくのを感じた。

 すると、

 「入ったな」

 というおじさんの声が聞こえてきた。


 おじさんの声は私にしか聞こえていないみたい。


 「私は神だ。過去世のお前が困っている。現世のお前は実は過去世の徳を得て、今の暮らしを過ごせているのだ。過去世のお前は人と関わりすぎて、あまり人とは関わりたくないと、死ぬ直前には思っていたのだ。だから、今世では徳が溜まっているから、そんな不幸はなかったはずだ。しかし、お前は贅沢にも暇だとか楽しいことないかなぁとかそんなことばっかり普段から思っているな」


と、頭の中に直接語りかけてくる。おじさんの姿は見えない。


 「確かに暇だけど、私、まだおじさんが神って、認めた訳じゃないよ。で、要件は?」


 「今世では冷たいなお前は。お前には自由自在に過去世と入れ替わる機能を取り付けた。『過去に戻りたい』と思えば、過去世のお前と入れ替わることができるし、過去世で『元の世界に戻りたい』と思えば戻れる。過去世のお前は、お前の意思に追従して入れ替わることを認めた。」


 「ちょっと待って……。どういうこと?意味分からないんだけど。」


「試しに過去に戻りたいと念じてみろ」


「はぁ?まぁ、わかった。やってみるわ」


「素直なところは同じだなぁ。まぁ、お前には成功体験が存在しているが、過去世のお前はそれがない。やってみることだな」


物は試しで入れ替わることにした。念じてみよう。


「『過去に戻りたい』」


すると、見たこともない景色が"私"の前に広がっていた。。。


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