運命の神さまから気まぐれな天使が舞い降りる。

「幽体離脱」世の中には不思議な世界があると言われています。 身体からたましいが抜けだして……という臨死体験のこと。
もちろんのこと、作品の中では堅苦しい説明がある訳ではありません。短編ながら、六人の生死を彷徨う、迷い人のエピソードが丁寧に綴られており、思わず、涙すらこぼしてしまう。
 
キーワードは、「運命」
生き返るかどうかの運命の分かれ道は、「懺悔のふるい」にかけられる気まぐれなシャワーです。
冒頭のホラーから、しだいにユーモア溢れるヒューマンドラマへと雰囲気が変わってゆく。最後に気がかりなのは主人公のDVにあった可哀想な女性。彼女は甦ることが出来るのだろうか……。それは読んでからのお楽しみです。読み終わってからも心温まる余韻が残っておりました。

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