切ない純愛の短編です。

虐げられて育った蛍(ほたる)の凄惨な過去が明かされるとき、彼女の秘密が明らかになります。

幼い頃の蛍を偶然保護した樹(いつき)は、美しく成長した彼女に再会して驚愕します。なぜなら彼女が死んだ元恋人、灯(あかり)にそっくりだったから。

なぜ蛍の容姿が死んだはずの元恋人にそっくりなのか、なぜ蛍は樹の前に現れたのか。なぜ蛍は見ず知らずの男たちに体を許していたのか。

伏せられていたストーリーは蛍の昔語りによって一本の糸に繋がります。
樹を愛するがゆえの、蛍の悲しい決意。

ラストシーンは美しく、静かな別れの余韻が残ります。