人の想いが人の命を奪っていく

都市伝説としてまことしやかに囁かれている『ヒーロー・チェーン』を題材に取り扱った作品です。
人と人との関わり合い、想いがテーマとなっている連作短編です。
連作短編なので章タイトルで気になったところから読むのもいいのではないでしょうか。

この作品の特徴的なところは、選択肢が登場してくるところです。
必ずしも読者の思うような選択肢が選ばれるわけではないの(元はノベルゲームだったものを長編に落とし込んでいる、というこの作品の出自から来るもの)ですが、EX.として別の選択肢を選んだ場合のシナリオ分岐も記載されているので「あのときこっちだったら」が読めるのが親切設計ですね。

個人的には最後の兄弟のエピソードが「そう来るかぁ!」となりました。なるほどね。