かほり、高く

昌泰の変により、大宰府へと左遷された菅原道真。主人のいなくなった家で、梅・桜・松は悲しみに暮れる。
菅家の邸宅に残された家、木、風……。主人のいないこの庭で、ざあっと大空が揺れたのだった。

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菅原道真にまつわる伝説「飛梅伝説」。彼の邸宅に思いを馳せ、こんな散文詩を書いてみました。

実は、道真が詠んだこの歌は、「紅梅」に向かって詠まれたものだとされています。
しかし、大宰府天満宮で咲いている飛梅が白梅であることから、物語の都合上、今回は一貫して「白梅」とさせていただきました。

ご理解よろしくお願いします。