私は一体何処にいるのだ!

saito sekai

異世界の列車に乗ったのか…?!



私は用事があり、県外に行くために電車に乗った。鈍行なので、終点迄ゆっくり本でも読もう。今日はやけに、乗客が少ない。


ある駅に付き、扉が開いたと思ったら、犬が乗って来た。気が付くと、乗客はその駅でほとんど降りてしまって、何故か私だけになっていた。

次の駅に止まる。また犬が数匹、次の駅もまた犬達が乗ってくるのだ。

他の車両も同じなので、車掌を呼ぼうのも、大量の犬のために、動けないのだ。


私は堪らず「こんな状況、終点迄堪えられない、もう降りよう」次を待って、私は降りた。電車を振り返って見てみる。窓からじっとこちらを見る、犬達の目…


ホームで掃除をしている駅員に「犬が沢山なんですけど…訳がわからな…」と言いかけて、私は悲鳴を上げた!人間だと思った駅員は、犬の顔をしていたのだった!


私は固まった…時がゆっくりと流れてゆく…


すると、おもむろに駅員が仮面を脱いで、素顔をさらしたのだ。彼は言う。


「Who knows?(フーノーズ)、この英語の意味分かります?“知るか!”とか“さあね!”そんな意味なんですよ、正にWho knowsですね」


彼の言っている事など、全くあたまに入らない。一体何処なのだ…此処は…


目の前にいる駅員の格好をした猫に、私の頭はぐるぐると回り続ける。   完

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

私は一体何処にいるのだ! saito sekai @saitosekai

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ