第3話

有名になるって言ったってなにすればいんだろう。「有名人になれる職業」と検索。

YouTuber、モデル、歌手、俳優、女優、

なれる訳ねーだろ。おれなんかが。どうせ今回の事件がバレて炎上して干されるのだろうな。

アングラ系のラッパーになろうかな。でもラップのスキルもないし、正直ラッパー上下関係厳しそうだもんな。やっぱゲーム好きだしプロゲーマーとかどうかな。ゲーマーなら時間忘れて没頭できて向いてると思うんだよなぁ。

はぁー。とりあえずタバコ吸お。

まぁまた明日考えればいいか。今日は寝よ。


ー次の日ー

やばい。もう夕方の6時だよ。俺20時間位寝てんじゃん。あぁ。頭痛い。てか死にてぇ。

バイトの面接も落ちるし、毎日何のために生きてるのか分からない日々。こんなんじゃ、さゆりと付き合えねぇよ。ていうか、なんで俺はさゆりばっか求めてるんだ?

そんなにいい女だったか?俺が浮気する位の女だった訳だし、また付き合っても上手くいかないんじゃないか。そう思ってる時、一通LINEがきた。親からだ。「仕事ちゃんとしてる?」

くそババア俺に何の用だよ。親父と別れて、新しい男を取っかえ引っ変えして結局俺を見捨てた癖に今更何の用だよ。一応返すか…

「ちゃんとしてる、将来、俺有名になるから」

送信っと、俺が有名になったらあんな親なんか即切ってやる。

またLINEの通知が鳴った。今度はなんだよ。

「あら、そう。頑張って。」

は?一々返信要らねぇよ。どうせばかにしてんだろ。てか俺も親なんかに送るべきじゃ無かったな。くそイライラする。ゲームしよ…


また一日を無駄にした。外出てないし飯も食べれてない。体重も減ってく一方。今後どうすればいんだろう…

てか、さゆりに会いてぇな…

ピンポン。チャイムが鳴った。誰だよ、はーい今行きます。

ヤクザだった。俺が保証人になって金借りた友人ががバックれたらしい。

ちょっと、待ってください。俺本当にお金が無いんですよ。俺は慌ててそう言った。すると

「あんちゃん、借りた金は返さねぇとな?」

俺は…借りてねぇって言ってんだろ。なんかもうどうでも良くなった。その瞬間相手のヤクザの顎を思いっきりぶん殴った。

ヤクザの1人は失神し、もう1人は唖然としている。もう、俺の人生に悪役はいらねぇ。



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