エロゲーの主人公に転生したらヒロインが何もしてないのに襲ってくる

第7話

「ん？美咲、大丈夫？」

「うん。大丈夫だよ。えーとね、菫。今日ね。ずっとね。健人くんのことが気になっててね。眠れないの。」

「やっぱりね。こんな時間に電話するからそうだとは思ったけど、絶対に一目惚れだよ。一目惚れ。つまりは恋ね。」

「恋？私が？」

「そうよ。じゃないと、男の人が気になって眠れないなんてあり得ないわ。特に美咲は。」

「そうなのね。恋ってこんなに難しいものだったのね。」

「そうか。美咲は初恋なのね。初耳情報を知れたわ。」

「言いふらさないでね。それで、どうしたらいいの？」

「普通なら、すぐに告白するか、相手に少しずつ近づいていって告白するとかだけどね。あんなにモテモテな人に告白するなら、断りにくい立ち位置になった方がいいかもね。」

「ん？どうゆうこと？」

「あんなにモテモテならすぐに誰かと付き合うということはないと思う。だからさ、生徒会長になって告白しちゃいなよ。それなら、みんなが諦めてくれると思うからさ。」

「生徒会長ね。」

〜〜〜〜〜

　今日でもう、健人は私を選ぶしかなくなるんだから。

◇◇◇◇◇

　はあ、由花が何してるか分からないからな。まあ、高校くらいは休み...。休めないな。女子のせいで。

「健人。おはよう！」

「おはよう、水端さん。」

「あのさ、今日さ、カラオケでも行かない？」

「ん〜。行こうかな。」

「やった。じゃあ、放課後楽しみにしてるね！」

〜〜〜〜〜

　学校に着いたわね。まあ、カラオケには行かせないからね。健人。

◇◇◇◇◇

　はあ、もう女子がいっぱい来たよ。

「じゃあ、またね！」

「あ。じゃあ、またね。」

「水端さんと何話してたの？」

「私も気になる！」

「あー。えっとね。」

〜〜〜〜〜

　やっと、昼休みか。

「健人くん。何、この写真。」

「えっと、谷川さん？」

　そして、見せてきたのは、昨日の写真。

「え。なんでそれを。」

「健人くん、どういうこと。」

　教室に誰かが走ってきた。

「谷川さんが一番だったか。」

「え、由花。どうゆうことだよ。」

「じゃあ、みんな健人は貰っていくからね。」

　そして、由花は笑いながら、あの写真をばら撒きながら、俺のことを引っ張って行った。