あとがき

 小説本文は10063文字になっています。


 キャンプの食事のことを書いていて、4000文字は無理と思った。

 8000文字は行くだろうと思っていましたが、それを越えてしまいました。

 思ったような文字のコントロールができませんね(^^ゞ


 今回の主人公・一条直人は持ちキャラの一人。

 密教呪術師という設定があるのですが、それを出すとお話に雑味がでそうなので、それは出しませんでした。

 いえ、実際はキャンプをしていて化け物に遭遇するというシーンは書いたのですが、やはり雑味になると思いカットし、書き直しています。

 その後に、巫女の咲夜と会うのですが、茶番を演じております。

 具体的な人物の所作や心情を省いて、会話のみ抜き出したものが以下のシーンです。


「という訳で、お兄さん。ここは危険です。さっさと逃げてください」

「ところで、それってどんな化け物なの? 」

「仕方ありませんね。夜中にトイレに行けなくなること覚悟しなさい。いいですか、あの化け物はですね……」

「ごめん。それってさっき僕が退治しちゃったんだよね」

「は? 何言ってるんですか。お兄さんみたいな素人に倒せる相手な訳ないじゃないですか」

「僕は密教呪術師をやってます。だから、素人じゃないんですよ」

「何よ。私が、みんなから化け物を退治してって頼まれて来たのに。何で勝手に退治しちゃうんですか! しかも密教? 日本には神道って、伝統的で由緒正しい信仰があるでしょ! それを邪魔するなんて許せないわ。あなたは、私達の敵よ」

 少女は直人をポコポコと叩き始めた。


 という事をしており、何だかテーマを逸脱するな。

 と思いました。

 理由は、ノープロットで書いているから(^^ゞ

 『冬の音』というテーマから、あまり悩まずに【御神渡り】の単語がでてきました。

 この名前を聞いたのは大学の授業。水の分析でした。

 教授の話で、古い記録がずっとあるのも聞いていたのですが、今になって小説のネタになるとは思いませんでした。

 あとは、それをどうやって小説にするか考える。

 場所は凍った湖。

 そこに自然と居るには、ソロキャンプだと思った。

 私は、キャンプはしませんがキャンプそのものは興味がある&見るのは好きな人間です。世の中にはキャンプ漫画があり私が読んでいるのは『ふたりソロキャンプ』です。

 なので、ここでのキャンプ知識は、そこから勉強させて頂いています。

 御神渡りは自然現象ですが、私が学生の頃に聞いた時は、世界で唯一、諏訪湖のみと聞いていたのですが、今になって北海道でもあることを知りました。

 それと同時に、離れた文化圏でも同じ様に神様が通ったと考えるのは、非常に面白いと思いました。

 なので、神様を設定。

 キャンプをしていて、料理の匂いで神様がやってくる。腹ペコ女神という設定にして、このお話を書きました。

 いつかは書いて見たいと思っていたキャンプシーン。

 書けて、楽しかったです。

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氷の夜想曲 kou @ms06fz0080

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