不思議な関係でした

彼と彼女。
彼の名前が最後まで分からなくて、名乗った方の彼女は生き残るということに、少し象徴されるものがあった気がしています。
世界観は不条理なのに、妙な説得力もあって違和感がなく。
そんな中でも、関わることで人同士の価値観が少しずつ変わっていく過程がリアルに描かれていて。
言葉にならない音みたいに微かな心の振れ幅。
生死を分けたのは、そんな小さな揺れに感じられました。

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