やぶ医者の女房　〜あたしの正体が妖狐だと知られたら、離縁されてしまうでしょうか〜

最後、良い終わり方でしたねー。
タイトルとあらすじで興味持たれた方は、是非とも最後まで見て貰いたいです。

　恋愛モノの語り部ヒロインが出だしからもうかわいい。こんなに素敵なことはないと思います。てやんでいべらんめいなお葉さん視点で語られる、微笑ましいような甘酸っぱいような、ともあれどこまでも初々しい恋のお話。
　さらにお相手のヒーロー、良庵さんまで素敵な男性と来たらもう言うことないんですよね。普段尻に敷かれがちな優男が、いざという時にかっこいい。いいよね……、いい……（一人で同意）。
　どうかお二人、一緒に幸せであれ。

軽妙で優しい語り口で紡がれる作品は、ほんのりとあたたかな空気と何やら怪しげな雰囲気が…。
私も至る所に呪符を貼ってもらいたい…（めっちゃ願望）
良庵せんせを見る、柔らかなお葉さんの眼差しを通して、頭の中ですんなりと、映像化されます！
二人の会話も絶妙のテンポで、読んでいて心地よい✨のです！

妖狐のお葉さんとヤブ医者の良庵先生の異類婚、そしてそれを阻もうとする者との戦い――なんていう大筋はあるけれど、もういいや。
とにかく二人の仲が良すぎて、隙あらばイチャイチャもじもじするのを読んでるだけで幸せです！

おかしいなあ、お葉さんの語りで進む話なのに、お葉さん本人が色っぽく感じられて仕方ない。白く吸い付くような肌で、抱きしめたら柔らかく、ぴったり身に添ってくれたりするんだろうなあ。嫁にしたい。

読者にもすごく愛されているお葉さんです。コメント欄を覗いてみれば、擬似お葉さん喋りに毒されてしまった書き込みがあふれていますよ。

もちろんお相手の良庵せんせ、こちらだっていい男。一目惚れし…続きを読む

寒い季節に読むのには、うってつけの御話かもしれません。
ちょっと抜けたところもあるけれど、締めるところは締める(はず)な御主人。
ほんわかを装っているけど、しっかりもので家を支えるお嫁さん。
この二人が好き合った御夫婦で、仲良く暮らす物語。
もうここまででも温かい感じがしませんか。
ニマニマしながら、温かい部屋で御茶でも飲みながら楽しむのに最適。
ちょっとした波乱があっても、御夫婦パワーで吹っ飛ばしてしまいそうな。そんな御話です。

野巫医者の良庵せんせには、お葉さんという素敵な奥様がいて、二人は見ていて思わず笑顔になるほどの素敵な夫婦です。
でも、お葉さんにはとある秘密がありました。良庵せんせの奥様は、なんと妖狐だったのです！

お葉さんは良庵せんせを支えながらも、正体を隠しているので、いつかバレてしまうんじゃないかとドキドキしています。だって妖狐と人間じゃ、種族が違いますものね…。読み進める度、夫婦のやりとりに癒されながらも、結末を見届けるまでは目が離せなくなりますよ！

それから、個人的にお葉さんの妖かしらしさも大変好みでした！
妖狐のお葉さんが一体どんな活躍を見せてくれるのか、妖かし好きな方も、そうでない方も、ち…続きを読む

本作は江戸時代の頃を舞台として、まじないで怪我や病気を治す野巫（やぶ）医者と数百年を生きる妖狐の夫婦コメディです。
頼りないけど優しい夫としっかり者だけど物の怪の妻。二人の互いを思いやる姿には心が温まります。
昔言葉ながらも軽快に読み進められる作品です。

　明治辺りの時代設定。札で怪我や病を治す「野巫医者」良庵にべた惚れの妻は実は妖狐だったというお話。
　その妻「葉子」の一人称が可愛らしくも色っぽく、１話読んだらハマってしまう。そんな小説です。
　初めはたっぷりイチャイチャラブラブ。しかし終盤には緊迫する展開もあり、一気に読める面白さ。是非ともご一読あれ。

物語全体に漂うお江戸っぽい雰囲気がすごくいい！
癒されてつい、また読みたくなってしまう。
地の文が落語のように、江戸弁まじりの話し言葉なのも好き。

「まじない」の力もないのに野巫医者をしている『良庵せんせ』と、それをこっそり支えるしっかり者の女房『お葉』←実は妖狐！
互いを思いやる夫婦のやりとりに、気付けば頬がゆるんでいる。

ジャンルはラブコメだけど、ラブコメが苦手な人にもぜひ読んで欲しい、あたたかい作品です！

（レビュータイトル先頭の○は、お気に入り作品付けている自分用メモです）

私は、最近の恋愛的なものは苦手なので、こういう時代物で、オーソドックスな恋愛的なものが大好物であったりするのですが、最近、みないんですよね。

なので、この物語は本当に稀少価値があります。
ただ、この小説、普通の恋愛的なものではありません。

夫は夫で何かを隠していたり、妻は妻で何かを隠していたりするのです。
さて、その秘密はなにで、そして、なぜ秘密にしているのか？興味湧いてきませんか？

その答えは、この小説の中にありますよ！