概要
地を這いながら影に咲く私の花よ、ここに「生」を見せよ。
第9回角川文庫キャラクター小説大賞応募作品として3部構成で改定したものです。
第二次世界大戦終結から十年が経った昭和三十年代の東京の下町。
元陸軍兵士の浦井直純は戦争で妻や子どもを失った。失意の中、終戦を迎えて、故郷である東京に帰還した後、職を転々としながら、二十歳の頃から持ち続けている、自分自身が両性愛者である事について、悩みながらも漠然と暮らしていた。
三十歳を迎えたある日、ふと訪れた鶯谷の繁華街の一角にあるローズバインという男色の者達が集まる店に足を踏み入れて、やがて通う内に店主であるローズママから声をかけられ試用期間として二週間働き始める。
のちに再就職はしたものの、誰かの仕業なのか強制退職され、再び店に出戻ってきた。
浦井はジュートという名で複数の男達と逢瀬を重ねていく内
第二次世界大戦終結から十年が経った昭和三十年代の東京の下町。
元陸軍兵士の浦井直純は戦争で妻や子どもを失った。失意の中、終戦を迎えて、故郷である東京に帰還した後、職を転々としながら、二十歳の頃から持ち続けている、自分自身が両性愛者である事について、悩みながらも漠然と暮らしていた。
三十歳を迎えたある日、ふと訪れた鶯谷の繁華街の一角にあるローズバインという男色の者達が集まる店に足を踏み入れて、やがて通う内に店主であるローズママから声をかけられ試用期間として二週間働き始める。
のちに再就職はしたものの、誰かの仕業なのか強制退職され、再び店に出戻ってきた。
浦井はジュートという名で複数の男達と逢瀬を重ねていく内
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