捜査一課のアイルトン・セナの推理からは逃れられない!

スピーディな解決といつか事故るぞという揶揄からアイルトン・セナと呼ばれるようになった主人公・高千穂とそれのお付きのチビ……じゃなかったメモ魔の松実くんによる現実的なトリックのミステリーものです。倒叙構成という事で、サイコな勢いで犯人を追い詰めていくセナさんに、犯人の同情度に応じていいぞもっとやれ!とか勘弁してやれ!とかその時々に応じて感想が変わるのが面白いところ。

以下、勝手に各話犯人同情度&個人の感想コメントまとめ

第一話「一杯の不覚」
いきなり同情度の高い犯人。なのでしょっぱなから主人公より犯人を応援したくなってしまうやつ。後述の犯人と並んでツートップの同情系犯人。

第二話「殺しの手順」
アホの子。同情は出来ないがアホの子過ぎて可愛い範囲だな、と後述のカス犯人に出くわしてから思う奴。被害者も問題あったといえばそうだし。

第三話「知っていた男」
やってた事は犯人も普通にスポーツ選手として最低だけど、半分は自業自得で、もう半分くらいは同情する感じ。まあ被害者もクズだし……。

第四話「喫煙者の犯人」
被害者が(まあ騙されやすそうという隙はあるけど)、別に悪人じゃない、手口も残酷で狡猾と言うことで同情度ゼロ通り越してマイナス一京くらい行ったワースト1クソ犯人(憎い犯人としては100点)。コイツと好きな作品被るのが嫌だったレベル。(メタ的なところで、作者さんと被るのは良いんだけども)オチで釣られて笑っちゃったけど、よく考えたらなにわろてんねん、サバ缶で下半身のブツ切ったろか。

第五話「さよならロックスター」
第一話と並ぶ同情度高めの犯人。この作品1カッコイイ犯人でもある。試合に負けて勝負に勝った系。同作者作品の小ネタ的要素も担っているが、そこら辺を勘定に入れなくても一番好きな犯人。

最終話「白雪姫とシンデレラ」
物語のまとめということで、他と構成も違う特殊な回なので犯人?という感じでもないんだが、事のキッカケの奴は普通に最悪である。第四話と違い、情報量の多すぎる可哀想な境遇で追い詰められていたというのはあるが、だからといって〇〇していいという流れにはならんぞ。そんなんだから〇〇〇〇にされるんや。高千穂さんの過去に迫る回にもなっており、タイトルの意味も含めストーリー的には一番好き。

様々な感情がわく犯人やゲスト達の中、高千穂さんの相棒ポジションの松実くんのアホ可愛い反応に毎回笑って癒されていました。メインキャラの中で一番好きです。

その他のおすすめレビュー

豆腐数さんの他のおすすめレビュー589