灰かぶりのティコ 365日の魔術学校300文字日記

756日目：想像以上に難しい内容でした……。

　八七代魔帝暦（まていれき）二四年・金牛（きんぎゅう）の月第二十五日・属性（光）・天気：晴れ

　うぅ……今日はもうなにも考えたくありません。

　午後からアーシェにカルド君、ハール君と学生寮の談話室（だんわしつ）で、ベルデ先輩に大気圧（たいきあつ）や蒸気圧（じょうきあつ）のことを教（おそ）わったんですけど、想像以上に難（むずか）しい内容でした……。

　ちなみに、その辺（あた）りを理解しているベルデ先輩からすると、ピスト先生が開発中の炎属性魔術を利用した新型魔力機関（しんがたまりょくきかん）は、実現したらとても画期的（かっきてき）で凄いものらしいです。

　なんでも、同様（どうよう）の仕組（しくみ）みを風属性魔術で動かそうとした場合、少なくとも今よりも数十倍の魔力ともっと複雑（ふくざつ）な魔術式（まじゅつしき）や魔導陣（まどうじん）が必要になるんだとか……。

　本当、ピスト先生の頭のなかはいったいどうなっているんでしょう？　仮説熱力学（かせつねつりきがく）はやっぱり謎科目（なぞかもく）すぎます！