丁寧な情景描写が魅力を引き立てるドラマ

自分がその世界に没入していて、心理を共有できるかのような怪奇・伝奇ものでした。
オカルト系の始まりから、徐々に明かされていく背景。そして一人称で読みにくくないようなセリフ回しや、説明口調にならないといった工夫もあり、スラスラと引き込まれながら読んでいくことができました。
戦闘シーンが長めでも、九条ヨミのブレない一人称や説明口調にならず視点が安定しているからか、テンポよくリアルに想像ができます。
そんな文章力で描かれる物語の起伏、ピンチはより明確にイメージしやすく、感情を揺さぶられて本当に楽しく興味深く読むことができました。
知的好奇心もくすぐられる、面白い素敵な作品をありがとうございました。

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