ツンデレ皇子の成長と、仲間との絆の物語。キャラ文芸のお手本に。

家族思いの心優しい主人公・夏樹は、ある深夜、幼女を守るために突然命を失います。ところが、ある青年二人組に蘇生され、救われます。夏樹を殺した犯人は「地底帝国ルシフモート人」の犯罪者であり、救ってくれたのはそこの皇子・シオンとバディの太一。ルシフモート人が「キリエ」と呼ばれる魔法のような力を持つことが分かります。尊大で自分の力を過信するシオン皇子を嗜める夏樹。ところがそのとき、シオンの目の前で夏樹が何者かに攫われて……。

読みやすく面白く、スピード感があるので、3万字近いのにサッと読めてしまいました。

設定がしっかりしていて、ラストにはツンデレ皇子の精神的成長が見られて大変エモいです。

特筆すべきは、登場人物たちの「やりそうなこと」を細かな描写に盛り込むことで、キャラクターの魅力を引き上げている点です。キャラ文芸としてあるべき描写が詰まっていて、物書きとして大変参考になります。

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