第39話 エピローグ

王家の直轄領はデイビスを帰国させてテコ入れさせた。


デイビスは直轄地を自分で統治したくて、これまで俺を排除しようと躍起になっていたのだ。じゃあ、統治すれば、って言ったら、嬉しそうに統治を始めた。


この兄は他の兄とは違って、領民には優しいのだ。


警官は王都に返して、交番を襲撃した貴族の子弟たちには職を与えるようデイビスに指示した。


エルグランド王国はレンガ王国に統合し、今はレンガ連邦という国になっている。各貴族の領は州という行政区にして、地方自治を認めている。レンガ島もデイビスの治める旧王家直轄領も州の1つだ。


俺とルナはレンガ島の北の砦でスローライフを満喫中だ。


レベッカとブレンダには相次いで子供ができ、彼女たちはしばらくは子育てに大忙しだ。


メリンダちゃんは、ムサシ君が拝み倒してお嫁さんになってもらった。アレンのことは尊敬するお兄さんとして、メリンダちゃんのなかでは気持ちの整理がついたようだ。想ってくれる人と結婚する方が、幸せなのだ。


母さんはたまに話にくるが、最近は父とよく話しているらしい。あんな男のどこがいいのか、俺にはさっぱりわからないが、両親のことは放っておこう。


インターネットで調べてもらった結果だが、醤油は醸造出来そうだ。これで日本食は大丈夫だ。


冷蔵庫とクーラーはかなりハードルが高いが、製氷機は何とかなりそうだ。


油田を探しているのだがなかなか見つからない。他国にも調査を依頼しているが、この大陸にはないのかもしれない。他にも大きな大陸が3つあり、ようやくそれらの大陸にも行けるようになったので、そこに期待しよう。


***


レンガ島の科学技術研究所には、レンガ連邦の初代王であるアレンの残したスケッチブックが今も大切に保管されている。


この星の科学技術は、このスケッチに書かれているものを実現することで、発展して来た。


アレン王は神の化身だったのだと今は信じられており、当時から月の女神の化身と言われていた王妃ルナとともに、現代の人々の信仰の対象となっている。


終わり

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過去数百回分の人生の知識と能力を使える俺は、女神からも溺愛されている もぐすけ @mogusuke22

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