第8話
「青さん、どうしちゃったんですか??それから私たち以外は時間が止まっているのは なぜ?」さくらちゃんは全く事情が分からずに、立ち尽くしている。
もう一人の女の子、青が助けた女の子は「私のせいで青さんが大変な目に遭ってしまいました。謝って済む問題ではありませんが、本当にごめんなさい!!」と
申し訳なさそうにしていた。。
そりゃ、そうだ。平気にされたら絶対に許せない。。
私は過去に好きな人がいた事もあるけど、私にとって青はすごくすごく大切な存在なんだ。
私は昔から自分の女の子らしくない顔立ちが嫌で仕方なかった。
だけど青が「僕は鳴海は可愛い女の子だと思うよ」
そう言って、あの可愛い笑顔で微笑むから、大事な弟
みたいで私は青が大好きだった。
その大事な青が身体を張ってまで護りたい相手が出来た。これは、きっと喜ばなきゃいけないんだろうな。
しかし、青の両親から青に何もないように禁忌の力だけは(時間を操る能力を)あの子が使わないように見張っていて欲しい。
そう頼まれていた。実は青があの力を使うのはこれで
2回目になる。1回目は私が信号無視の車に轢かれかけた時に、時間を操って私を助けた。
だから、あの力を使うと青がどうなってしまうのかを
1番よく理解しているのは私だったのだ。
あの力を使うと、高熱や身体中に電流が流れるような痛みがひたすら1ヶ月は続き、悪夢を見続けてしまう。そう青の両親から聞いた。。
「とにかく青の両親にも連絡しないと。」
「時間が止まってる今のうちに、二人とも安全な場所に避難してください。」そう私は指示を出した。
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈数分後┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
青の両親が瞬間移動でヒュン!!と駆け付けた。
そう、実は青の両親は魔法使いなのだ。
「Oh!! 私の可愛い青が、痛々しいね」と少しだけカタコトのパパさん。
「·····鳴海さん、貴方が傍にいながら 何故!?私はあの時に言いましたよね? 青がもう二度と苦しい思いをしないように、何かあったら力を使う前に私たちを
呼んで下さい、と。それをお忘れなら、青の傍にはいる資格はありません。」と、睨まれてしまった。
激怒するのも無理はないんだ。。魔法使いの見習いの
身分でありながら、人間として生きる道を選んだ青。
その優しい青に危険が近付いてこないように、幼い頃から私はずっと空手を習わされていた。だけど、いざって時に青を護れないなら、意味がないのだ。
絶対に使わないようにとの両親との約束であり禁忌を青が破ってしまった。しかも私が傍にいながら。これは見張り役の私の責任だ。青は何も悪くない。
青の奇跡 Rie✡ @Rie1916
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