第7話
~その日の帰り道~
鳴海が久しぶりにBLUE BIRDに行きたいと言ったので、さくらちゃんも連れて 喫茶店までの坂道を歩いていると
「·····青!ちょっと!!! あれ、やばくない??」と鳴海が言うので指を指す方を覗いてみると
朝に出会った夢さんが黒い車からでてきた男にガムテープで口を塞がれていて、危険だ!! と察した僕は
両親から 封印するようにと言われていた アレをする事にした。「鳴海、ここ頼むね!!」と言うと
「青、、あんた あの力は·····。」と俯いたけど、
分かったと首を縦に振る。
そう、僕には誰にも秘密にしている事があるんだ。
僕は時間を自由自在に操れるのだ。但し、
本来は使っちゃいけないので、こんな見た目だけど
どうしようもないくらいに危ないと察した場合のみ、
両耳の特殊なピアスを押すと、なぜか危険から身を守る事が出来る。そして、「時間よ巻き戻れ!夢さんをガムテで口を塞いだ男を地球の裏側へ飛ばせ!!」
そう、僕が口にすると、目の前に大きな時計が現れて
その時計の中に僕は男を無理やり押し込んだ。
すると夢さんは「え!? 何これ、どうなって·····え、もしかして時間が止まってる!? 周りの人達の動きが全て止まってるなんて。」
(夢さん、混乱してる。そりゃ、そうだよね。
普通じゃないからな僕は。。時間を僕は操れるけど、
そんな力、普通の人には無いもんね。)
そうこうしてる間に、大きな時計と男は
ヒュン!! とこの現実世界から消え去った。
正確には男だけを、異空間へと 閉じ込めたのだ。
もちろん、タダではない。めちゃくちゃ体力を
消耗してしまう。その為、僕はフラフラになり、
鳴海や夢さんや、さくらちゃんが安全なのを確認
した途端に意識が朦朧としてきた。
「鳴海ぃ、後は頼むよ」と力なく笑うと僕は涙を流す鳴海に抱き締められながら意識を手放した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます