醜い者が、美しいモノに気づく。
- ★★★ Excellent!!!
凄惨な光景が当たり前に転がっていた時代、理不尽に生きる道を乱され、壊された者同士がその傷を絆へと変えていく。
恨み、妬み、人の醜さに辟易としながらも生きる事を強いられた男。
幸せを壊され、縋るものをなくし偽りの優しさに縋りついた人外の稚児。
童女は女と変わり、男は迷い、惑う。
幸せとは何か、感じ、考え、自分を振り返りたくなる切なる物語り。
きっと、本当の救いとは神にも、怪異にも叶え得ず。
互いを受け入れてこそ───
……深く、深く考えさせられるお話でした。