この流れはいずれ、海になる。

 認知症の祖母と散歩をする主人公。おばあちゃん子だった主人公も、今では大人だ。しかし少しでも恩返しになるならと、こうして散歩に祖母を連れ出していた。
 祖母は病気をしてから、表情がなくなり、感情を読み取ることも難しくなった。それでも、少しの表情の変化があった時には、主人公は喜びを感じていた。
 散歩のコースには川が流れ、その川は海へと注いでいる。つまり、山と海をつなぐ流れこそ、この川なのだ。知識として知っていても、実感はわかない。
 けれど——。

 日常系の作品ながら、心温まる物語です。

 是非、御一読下さい。

その他のおすすめレビュー

夷也荊さんの他のおすすめレビュー1,204