無敵だが、その強さを隠す美学。
- ★★★ Excellent!!!
主人公は架空の物語のヒーローにあこがれる高校生である。しかし、刀を取れば無敵。普段はそれを隠すというヒーローの美学を貫こうとする。
読者は安心して主人公の冒険に身をゆだねればよい。彼は危うげなく多彩なスキルを操り、モンスターを倒し、心無い同級生の苛めをはねのける。
モチーフ的に「臭い展開」になりかねないところであるが、破綻のない文章力が素直に先を読ませてくれる。
安易なテンプレのように見せて、ち密に練られた作品である。