本文(約7,100字)

序章



 午前六時。

 深緑も爽やかな山間のへき

 そこに建つ年季の入った古い建物、通称『エネミーハウス』に、今日も目覚まし代わりの銃声が響く。

 しかも腹の底に響くような、とびきり大きくて怖ろしい発砲音だ。


 住人のひとり――かたきみあいはベッドから飛び起きるなり、苛立ちも露わに唸った。


「ああ、もう……! 毎朝毎朝、いい加減にして欲しいわ。今日こそ文句言ってやる」


 気の強そうな目に急角度を描く眉。

 やや茶色がかった長い髪を乱暴な手つきで整え、寝間着のままエネミーハウスの庭へ飛び出す。


 花壇に水やりをしていた青年を見つけると、愛火は指を突きつけた。


「ちょっとあんた! 心臓に悪いからソレやめてって言ってるでしょ!」


 愛火の言う『ソレ』――。

 もちろん水やりに使ったジョウロではない。

 反対の手に握られた、五十口径のいかつい拳銃だった。


 あろうことか青年は、その拳銃を自らのこめかみに当て引き金を引いたのだ。水やりをしながら。

 目覚まし銃声の正体である。


 青年は愛火の声を無視し、何事もなかったかのように銃を検分した。きっちりアイロンがけされた黒シャツを長身痩躯の身体で着こなし、額には深紅のバンダナを巻いている。その横顔は、ゾッとするほど整っていた。年の頃は二十代前半に見える。

 彼は鼻を鳴らした。


「音だけは立派か」

「あんたね……」


 額を押さえる愛火。


 そこへ、残りの住人たちも寝間着姿のままやってくる。愛火と同い年――十八歳の少女ふたりだ。


「センセー、おはよー。今日のヤツはすっごい音だったねえ。危うくベッドから落ちそうになったよ」

「教官。その……おはようございます」


 マイペースに笑う小乃中このなか居吹いぶき

 やや緊張した面持ちで挨拶をする東園寺とうえんじしずく


 愛火、居吹、雫の三人は数日前からこのエネミーハウスで暮らしていた。


 そして――。

 愛火から『あんた』。

 居吹から『センセー』。

 雫から『教官』。

 そう呼ばれた青年の名は、アスラという。エネミーハウスの管理人であり、彼女たちの教官であり――。


 人類の敵――『エネミー』でもある。


 アスラはジョウロをしまい、五十口径の拳銃を握った。

 そのまま、軽く握り潰す。

 あっという間にただの鉄くずになり果てた拳銃を、さらに念入りに握り固め、庭に置いてあったゴミ箱に投げ捨てた。金属が跳ねるいい音がした。


「今回の試作品はやはりハズレだったな」


 平然と言ってのけるアスラには、傷ひとつ付いていなかった。

 愛火はゴミ箱をちらりと見る。中には、すでにいくつか鉄くずが積み上がっていた。数日前から今日まで、アスラが「ゴミだ」と断じた最新武器のなれの果てである。


「信じらんない。こんなヤツと同居だなんて」


 いつか絶対、ここから出て行ってやる――愛火の表情からは、その決意がありありとにじんでいた。

 そんな愛火を、アスラは特に気にする様子もなく言った。


「お前ら、さっさと着替えてこい。味噌汁が冷める」

「わーい、センセーのお味噌汁好きー」


 暢気に喜びながら、居吹はアスラと連れだってエネミーハウスの中に戻っていく。

 小柄な金髪少女の居吹は、青年に対して特に悪感情は持っていないようだった。愛火とはまるで違う。


 ため息をつき、愛火も彼らに続こうとする。


「……雫? どうしたの」


 同僚の少女がゴミ箱の前にしゃがんで中をうかがっていたので、愛火は声をかけた。


 たまという表現がぴったりくる彼女の黒髪は、つむじすら綺麗だ。それ以上に目を惹くのは、しゃがんだ彼女の膝上に乗った大きな胸。愛火は視線をゴミ箱にずらした。

 ポケットからメモ帳を取り出した雫は、先ほどアスラがぐしゃぐしゃに丸めて捨てた拳銃の残骸をつまみ上げる。


「すごい……。素手でこんなことができるなんて。しかも確かこれ、最新型だったはず。それで無傷だなんて、いったいどれほど怪力で、頑強なのかしら」

「ねえ雫。あんた、人間と化け物のどっちの味方よ」

「も、もちろん私は人間の味方。だって討伐隊員ですもの」


 慌てて立ち上がった雫とともに、愛火は歩き出す。エネミーハウスの食堂は一階だ。


「ただ……教官の強さを見た後だと、やっぱり自信を無くすというか。不安というか」

「そんなこと言ったら、あんたいっつも不安そうじゃない」

「う。ひどい愛火さん」

「……悪かったわよ。言い過ぎた。けど、考えれば考えるほど、おかしな状況よね」


 いったん、二階の自室に戻る。

 私服に着替えながら、愛火はつぶやく。


「人類の敵、エネミー。そいつらを狩る私たち、異形種討伐隊。それが仲良く同居なんて、やっぱりあり得ない。しかも、私たちの教官だなんて」


 金属製のケースから軍用ナイフを取り出し、身支度を終える。


「あいつ、何を考えているんだろう」


 同じタイミングで部屋を出てきた雫とともに、一階へ降りる。


 食堂への入口には暖簾がかかっている。それをめくると、彼女らの鼻にふわりと優しい香りが漂ってきた。

 すでにテーブルで待機していた居吹は、鼻歌を口ずさんでご機嫌だ。


「センセー、もう食べていい?」

「三人揃ってからにしろ。片付けが面倒だ」

「ぶー。センセーのご飯美味しいから早く食べたいのに」


 どうして居吹はあんなに懐いているのか理解不能だ――と愛火は思った。

 アスラの鋭い視線が飛んでくる。


「遅いぞ愛火、雫。早く席に着け」

「わかってるわよ」


 テーブルを見ると、美味しそうな湯気を上げる和食の膳が。


「あ! 愛火ちゃん今、お腹鳴ったでしょ。聞こえたぞー」

「うっ、うるさい居吹。いただきます!」


 照れ隠しに味噌汁をすする愛火。

 ……美味しい。悔しいが。


 ご満悦な表情でご飯をほうばりながら、しきりにアスラや愛火たちに話しかけてくる居吹。

 静かに箸を動かしながら、メモ帳を見返している雫。

 そんなふたりへ「黙って食え。メモ帳しまって食え」と無慈悲に叱るアスラ。


 ――ここ数日、同じことを繰り返している。


 そう、これは。

 長閑な、平穏な食卓と言えなくもなかった。


 だけど。


「来たか」

「なに? ……っ!?」


 建物内に鳴り響くアラート音に、愛火は顔を上げた。

 平穏なだけでは済まされない。

 ここは、エネミーハウスは――敵の縄張りに接した、戦いの最前線でもあるのだ。


「朝っぱらからやってくれるじゃない」

「センセーがいるからエネミーたちもビビると思ってたんだけどなあ。あー面倒くさい」

「この時間に攻めてくるエネミーは情報がない。気をつけましょう」


 三者三様の反応。彼女らは敵に立ち向かうために武器を取る。

 キュッと蛇口を閉めたアスラは言った。


「今日も実習開始だ。俺が支援してやるから、死ぬ気で技を磨け。




第一章



 時は数日前にさかのぼる――。



「……」


 片君愛火は緊張していた。椅子の上でピシリと背筋を伸ばし、何度も深呼吸を繰り返す。


 広く清潔な会議室。今、この部屋には愛火を含めて三人しかいない。

 支給されたばかりの制服を着た彼女らは、同じ組織に属する同僚であり、同期だ。

 だが、愛火が彼女らの顔を見るのは今日が初めてである。


 ――右隣が小乃中居吹さん、左隣が東園寺雫さん、か。本当に私と変わらない年齢の子が集められたんだ。けど何故、女性ばかりなのだろう?


 愛火は今年十八歳。高校を卒業したばかりだ。


 異形種討伐隊東海・中部エリア本部。

 すなわち、この施設に呼び出されたことは、討伐隊員として新米の彼女に対し、上層部が相応の期待をかけていることの表れである。

 少なくとも、愛火はそう思っていた。


 どんな期待でも応えないと。エネミーは、私が必ず倒す!


 ――エネミー。


 それは人間にあだなす悪。異形の化け物。彼らが現れたために、日本は文字通り分断されてしまった。

 姿も能力も多種多様なエネミーだが、それでも共通していることがいくつかある。


 そのひとつが『ガーデン』――いわゆる縄張りを作ることだ。


 エネミーは、それぞれ特殊な空間として『ガーデン』を形成する。ガーデンの中心であるほど、その影響力は強い。

 エネミーたちはそのガーデンを、日本の交通インフラを寸断するように作っていったのだ。


 ガーデンのために物流と人の流れは制限され、日本国内は七つのエリア――北海道、東北、関東、東海・中部、関西、中四国、そして九州・沖縄に分断されてしまった。名目上は東京が首都で行政の中心だが、いまや、それぞれの地方がほぼ独立して自分たちのエリアを治めている状態だ。


 エネミーが意図してのことなのか、それともただの偶然なのか、それはわからない。

 ただ確かなことは、エネミーを排除しなければ日本に未来はないということだ。

 異形種討伐機関はそのために組織された、反攻と解放の鍵。

 そして今、愛火たちがいるのは、東海・中部エリアでエネミー討伐の司令塔となる場所なのだ。


 向上心が高く、チャレンジ精神を大切にする愛火にとって、この状況は千載一遇のチャンス。普段は緊張感を力に変える愛火も、このときばかりは手汗を拭う余裕もなかった。

 それは両隣に並ぶ少女たちも同様なのだろう。

 入室時に会釈して以来、お互いに視線を交わすことも会話することもなく、ただじっと椅子に座って、そのときを待っている。


 ――来た!


 会議室の奥の扉が開くと同時に、愛火たちは立ち上がり敬礼をする。

 現れたのは制服姿の二人の男性。そのうちのひとりに、愛火は背筋の震える思いがした。


 ――まさか、副本部長自らが来られるなんて。


 品良く整髪された白髪、穏やかな表情。老齢の副本部長は、愛火たちの向かいに腰かけると、ゆっくりとした口調で挨拶し始めた。

 だが、極度に緊張した愛火の耳には半分ほども入ってこない。

 緊張をほぐすための世間話が、逆にとんでもない事態の前振りのように愛火には思えて、構えてしまう。


「ふふっ」


 ふいに、副本部長が小さく笑った。愛火たちが何に緊張しているのか、理解したような顔だった。

 穏やかだった副本部長の口調に、鋭さが混じる。


「片君愛火君。小乃中居吹君。東園寺雫君」

「はい!」

「本日より、エネミーハウスでの特殊訓練任務を命ずる。エネミー一名と寝食を共にし、彼の教えを受けること」

「……。……え?」


 何を言われたかを理解するのに、数秒かかった。

 だがその意味を理解するのは、十秒経っても無理だった。


 ――前段はわかる。エネミーハウスは、新人の私でも噂を聞いたことがあるような場所だ。複数のガーデンと隣接する危険な拠点だと。そこでの特殊訓練任務。うん、じゅうぶんに理解できる。むしろ光栄な話だ。


 ――しかし、後段の意味はいくら考えてもわからない。


「あの、副本部長。私の聞き間違いでしょうか? エネミーと侵食を共にせよ、そしてエネミーに教えを請え、と」

「正しく聞き取れているし、その理解で問題ないよ。私はそう命じた」


 副本部長が穏やかな口調に戻ったことに、愛火は血の気が引いた。

 ――うそ、でしょ?


「人類の敵と、同居? 最前線の拠点で?」

「そうだ。辞令とマニュアルは追って交付する。なに、アパートへの入居案内と思って気楽に読んで欲しい。君たちの荷物は、すでに運び込ませてある。必要最低限だけ持ち運べばよい」

「ちょ――」

「以上だ」


 そう言い残し、副本部長は席を立った。

 会議室を出て行く。

 本当に、「以上」で終わりだった。


 残ったのは愛火たち三人と、本部の役人と思われる小太りの男性がひとり。

 愕然としたまま椅子の上で固まっている彼女ら三人に、小太りの男性が何かを言っていた。愛火たちの耳には入っていなかった。

 今は何を言っても無駄と思ったか、男性は「三十分後に玄関ホールに集合だ。いいか、三十分後に玄関ホールだぞ」と指示して、愛火たちを無理矢理解散させた。



 それからたっぷり二十分間、愛火たち三人は廊下でそがれていた。

 信じられない。あり得ない。

 そんな考えが愛火の頭の中をグルグル回っている。考えれば考えるほどドツボにはまっていた。


「ねえ」


 ふと、愛火に声がかかる。三人のうち一番小柄な少女――小乃中居吹だ。


「いい加減、移動しない? いつまでもここで突っ立ってるのにも飽きちゃった」

「あの、私もその方がいいと思います。時間も、迫ってきていますし……」


 東園寺雫も控え目に手を挙げて賛同する。

 雫を見た愛火は、ようやく思考のループから抜け出した。


「東園寺雫さん、だったよね」

「え? は、はい。東園寺です」

「あなた……胸っきいね。すごく」

「え、ええっ!?」


 両手で胸元をかばう雫。

 隣で居吹が笑い出した。


「第一声がセクハラ発言とは、やるなー。片君愛火さん」

「セクハラ……? あ! いやごめん、つい。改めてあなたのことを見たら、衝撃で」

「ううう」

「ホントごめん!」


 平謝りする愛火。胸の大きさで我に返るなんてどうかしてる、と彼女は思った。

 しかし、おかげで三人はいくぶん平常心を取り戻すことができた。

 お互い、ぎこちなく笑い合う。


「とりあえず、玄関ホールに行こっか」


 愛火が率先して歩き出す。


 そのときだった。

 物が派手に倒れるけたたましい音とともに、苦悶の声が複数、聞こえてきた。


 すぐ近くの部屋。

 鼻に詰め物をされたような、くぐもった声がした。


「この、忌まわしいエネミーめ!」


 愛火たちは顔を見合わせ、走り出す。

 騒ぎがあった部屋に飛び込み、そして無意識に――立ち尽くした。


 そこは薄暗い倉庫だった。

 壁際にいくつもロッカーが並ぶ部屋の中心で、ひとりの男が背中を向けて悠然と立っている。


 足下には、うめき声を上げる数人の男たちが倒れていた。皆、腹や腕を押さえて震えている。制服姿だった。本部の人間、おそらく討伐隊員――。


 立ったままの男は、全身を黒い服で包んでいた。彼はポケットから紺色のハンカチを取り出すと、右手の甲を拭う。部屋の照明が、男の手に血が付いているのを浮かび上がらせる。

 そして――黒尽くめの男がゆっくりと愛火たちを振り返った。


 額にある、金色こんじきの結晶。まるで、のように見えた。


 愛火の心臓が一際強く鼓動する。

 肌がひりつく緊張感の中、彼女は声を聞く。


「あれは。あの額の結晶は――『輝核コア』」


 雫の声だった。


「本物の、エネミー……! しかも、人そっくりの……オーガタイプ!」

「ふたりとも下がって!」


 愛火は叫んだ。

 制服のポケットからライターを取り出す。流れる動作で火を付け、ライターを持ったまま身をかがめた。

 倒れた討伐隊員のものなのだろう。落ちていたナイフを拾い上げる。


 ライターの火が不自然に大きくなり、彼女の手を包む。

 皮膚を焼くどころか、愛火の身体は火をその身に取り込んだ。


 ――鍛えてきた。この日のために! 戦うために!


 ライターの火から活力を得た彼女は、渾身の力で床を蹴る。床材がわずかに剥がれる。

 弾丸のような突進で、ナイフの先端をエネミーの額目がけて突き出す。


 ――輝核を破壊すれば倒せる。届け!


 エネミーの男と、視線が交わった。

 男が、わずかに目に力を込めた。

 愛火のナイフとエネミーの人差し指が、真正面からぶつかる。


 次の瞬間――愛火の突進力が、完全に失われた。


 ナイフは、エネミーの指先の皮膚すら裂いていない。

 ただ、受け止められただけ。

 それなのに、愛火はその場に膝から崩れ落ちた。攻撃の要のナイフすら手放し、両手で地面を突く。


「なに……? なにが起こったの……?」


 身体に力が入らない。

 まるで、全身から力が吸い取られたような。重い。四肢が重い。

 愛火の切り札さえも、一瞬でその効果が失われたことを彼女は悟る。


「……力が。相殺された?」


 あの指先の動きで?

 今日二度目の驚愕に打ちのめされたまま、愛火は顔を上げた。

 エネミーの鋭い眼差しが、彼女を貫く。

 戦闘力を失った愛火を、男は冷たく見下ろしていた。


 動けない。

 思考が整理できない。

 けれど。とにかく――今は立て。立つんだ。

 必死に自らへ言い聞かせる愛火。


 するとエネミーは目を閉じ、一歩、下がった。同時に愛火を押し潰していたプレッシャーも引き波のように下がる。


 奇妙な、沈黙の時間――。


「そこまで」


 部屋に入ってきた者の手打ちにより、場の雰囲気が一気に呼吸を取り戻す。


 やってきたのは副本部長だった。

 彼は部屋の中の者たちをひととおり見渡すと、言った。


「なにか、手違いがあったようだね」


 エネミーに対しての声かけだった。


 エネミーは胸ポケットから四角い箱を取り出す。聞いたこともない銘柄のタバコだった。


「殺してはいない。安心しろ」


 初めて聞くエネミーの声。耳に心地良いと感じたのは、愛火にとって不覚だった。


 愛火たちの視線を歯牙にもかけず、エネミーは身をかがめた。愛火がナイフとともに取り落としたライターを拾い上げる。

 シュボッ――と慣れた手つきで火を付ける。


「なかなか筋がいい」


 誰に対しての台詞か、愛火はわからなかった。


 タバコに火を付けようとしたエネミーを、副本部長が制する。


「敷地内は禁煙だよ。それに、彼女たちは非喫煙者だ。配慮してあげてくれ」

「……」


 エネミーは、言うとおりにした。

 愛火は、何か信じられないモノを見た心持ちだった。


 ――このエネミー、副本部長と顔見知りなの? いったい、どういうこと?


「ん」

「……え?」

「返す。お前のライターだろ」


 無造作に手放されるライター。上から降ってきたそれを、愛火は受け取り損ねた。手に力が入らず、震えていたからだ。


 副本部長はおもむろにエネミーに近づく。隣に立つと、何の躊躇いもなくエネミーの肩に手を置いた。

 そして、言った。


「片君愛火君。小乃中居吹君。東園寺雫君。紹介しよう。彼が、君たちの特殊訓練任務のパートナー。エネミーハウスで生活を共にし、君たちにエネミー討伐のためのすべを教えてくれる教官」


 愛火の。

 居吹の。

 雫の。

 目が大きく見開かれる。


「エネミー、タイプオーガの――アスラ氏だ」

 


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①エネミーハウス・カリキュラム ~人類の敵が、住み込み教官としてやってきた~ 和成ソウイチ@書籍発売中 @wanari

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