小説の勉強

 Twitterで見かける「小説の勉強のために作品読ませてください」ってやつ。


 個人的に小説の勉強するなら、出版されてる作品読むのが良いよって、いつもそう思いながら眺めてる。


 なぜ無料で読めるWEB小説ではなく、お金を払う出版物なのか。


 それは作品に、本の編集や校正のプロの手が、しっかりと入っているから。


 それでもWEB小説作品で「小説の勉強」したいなら、その作品のWEB版と同作の出版物。なんならコミカライズを読み比べると、とてもわかりやすいと思う。


 結構色々変わってるし、なるほどねっていうカットもある。あえて展開を変えたものもある。(たぶんそれにはなんらかの理由があるんだろう)


 それでも基本的に私は、「小説を書く勉強の為に、小説を読む」のはちょっと違うかなと、個人的には思ってる。でも、いろんな作品を読むのは、創作してもしなくても、その人の大きな財産になる。だからドンドン読んで欲しい。


 ユダヤ人の考え方で、彼らは「本(聖書含む)をたくさん読みなさい、知識を蓄えなさい」と教え継いでいる。


 どんなに高価な物や、莫大な財産や豪邸を持っていても、奪われてしまえば何も残らない。だけど頭の中の知識は誰にも奪う事ができない財産だ。だから本を読め、学べと。


 悲しい歴史を背負った民族の生きる知恵なのだけど、真理でもあるなと個人的には思ってる。


 ただなぁ。昔は500円程度で買えた文庫本は、今や倍以上するし、気軽に買って読めって言えないよね。


 実は私も新作で買うのは本当に少なくて、昔買った蔵書を繰り返し読んでる。


 でもインプットはとても大切。そこで、学生さんなら学校の図書館を利用して欲しいし、古本屋も活用していいと思う。


 作品は選びは、好きなアニメ作品の原作本があればそれでもいい。


 学校の国語の教科書や道徳の教科書は、良質な短編の宝庫。それらを読んで蓄えて、自分の世界を構築できたら、素敵じゃないかな?


 あと、社会人になると、一気に娯楽作品を読む量が減る。それは仕事に関するビジネス書や資料を読む時間にとられてしまうから。なにより意識しないと、スマホに時間を取られてる。


 だからこそ、可能な限り若いうちからたくさんの本を読んだ方がいい。それが何よりの「小説の勉強」


 そしていっぱい読んだら、次は書いていけばいい。多分その頃には自然と書きたい欲とイメージが湧いて書き出せる。


 そこで表現や展開に詰まったら、それこそ数あるさまざまな構成指南や、表現解説の本を利用すればいい。


 トレンドを追うのも大切だと思うけど、トレンドは常に変化していくので、散々「勉強」をした後に書き出したら、もうその流れは終わっていることも十分にありえる。それなら、文章の完成度なんか気にせず、プライドもなにも投げ捨てて、なりふり構わず書くほうが、私はずっと「小説の勉強」になると思う。

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雑想の盛り合わせ ~なんかネタになるかもしれない。たぶん。しらんけど~ みつなはるね @sadaakira

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