追記
あらすじ(コンテスト参加用)
僕こと
山吹先輩は傍若無人な性格の変わり者で、その発言内容は自分勝手かつ自由極まりないものばかりだった。僕が過去に一度も千里眼を悪用したことがないことを知ると非常に驚き、僕を聖人君子だの仏だのと呼ぶほどである。しかし根は親切で面倒見の良い人物のようで、僕との約束を果たすために色々と手を尽くしてくれたり、報酬が手に入ると分かりさえすれば困っているあやかしに惜しみなく手を差し伸べたりするのだった。
あや研の活動内容は、年に一度の学園祭であやかしの伝承をブースに展示する程度であり、その他は部室で課題をやったりダラダラしたりお菓子を食べたりするだけだった。山吹先輩は早速、僕が千里眼を持つに至った場所である鎌倉の長谷寺まで、僕と一緒に出向いてくれた。目的は果たされなかったが、道中で化け狸の困り事を解決したことで、僕は「
後日、僕たちが化け狸を助けた件を聞きつけたあやかし、
その後、僕と山吹先輩の噂を聞いた河童の親分の
また、大学生活の方も徐々に充実したものになっていく。学園祭の日には、山吹先輩の助言に従い、大学での新たな人間関係を構築できそうになるまでに成長した。また、ちょっとした事件をきっかけに、自分の特殊な力を今後どのように使うか考える機会を得るなどした。
学園祭が終わり、サークル活動も勉学も落ち着いた頃、僕たちはいよいよ、僕が広目天の力を借りられるようになった理由を知るべく動き出した。苦心の末に広目天本人と対面した僕は、とうとう自分が何故この守護神から千里眼などの能力を授かったのかを知った。僕は生来、純粋で善良な性質の人間であったが、そのせいで悪鬼に取り憑かれていた。その状態で長谷寺を訪れた僕を偶然見つけた広目天が、見かねて僕から悪鬼を引き剥がして仏門に帰依させ、ついでに気まぐれで千里眼を授けたのだという。今度こそ自分の力の正体と由来を知った僕は、山吹先輩と共に、気持ちを新たにあや研の活動を再開する。また、山吹先輩から更なる助言と激励をもらった僕は、ついに大学内で友達と呼べる存在を得ることができた。山吹先輩は自分が引退した後の僕が孤独に過ごすことがなくなることを喜んだが、僕は今現在の山吹先輩との活動のことも大切にしたいという気持ちを告げる。あや研の方はというと、噂が大きくなった結果、あやかしたちにとって何でも屋のような扱いを受けるようになってきており、頻繁に怪しげな来客を迎えるようになっていた。今日も古びたサークル棟の一角で、人ならざるものが助けを求めて扉を叩く。
あやかし研究サークルの活動記録 白里りこ @Tomaten
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