武蔵野で、一杯。
- ★★★ Excellent!!!
ある日、主人公は夜道を歩いていた。月が照る明るい夜だった。
そんな夜道で、饒舌な男と無口な女の二人組に出会い、酒場について行くことになった。そこにはつまみもなく、酒だけが提供される不可思議な屋台だった。
時折、店の周りでガサガサと音が鳴る。それは酒を欲しがるモノたちだった。男は女に、酒をモノたちに与えさせることで鎮めた。
随分と酒を飲んだが、やはりしゃべるのは男だけで、女は一言もしゃべらなかった。男が言うには、女がしゃべると恐ろしいことが起きるらしい。
果たして、この無口な女の正体は?
夜なのに明るいのは何故?
そして、主人公の身体の描写に隠された時代背景とは?
短編で雰囲気を醸し出し、まとめる力を持った作者様に、
いつも脱帽しています。
是非、御一読下さい。