第43話 隕石を探しに 

🖼 隕石を探しに 


僕の生まれた村って、どこ?だっけ? ほとんど記憶に無いし、思い入れも無いけど・・・

うろ覚えなのは、村を出てから、ゴブリンに出会って、川だったか、せせらぎだっけ?そんなところで、水を飲んだかな? そのあとは、大きな街っぽい方向に進んできて、広い道を進んで、オルコット領の門をくぐった・・・


今、マッピングで振り返ってみれば、どうやら未公開ダンジョンの東、川沿いに歩いていった辺りか? あのあたりは、ゴブリンとオークが水場争いをしていたあたりだよな・・・山岳地帯は超えていないから、どこかそのあたりに村があるのか?川向うなら、ダンジョンの地脈の近くかな?

一度、様子を見に行ってみよう。


「隠密」で透明化して「飛行」して、非公開ダンジョンあたりからダンジョン地脈沿い、山岳の縁をなぞるようにして見ている。


そうか、「転生者の記憶」から、「ほとんどの隕石は鉄隕石で、磁石になっている」ということなので、それなら金属反応があるのかな?

って思いながら飛んでいると、何か村?のようなものが見えてきたよ、これ、村だったものの残骸? 今は、ゴブリン達の気配? ゴブリンに支配されている村だね。まさかね? でも、ここの村民は?どこへ? 


ララが、「この村に、ヒロシの気配が少しある、かな?」って言っているよ、なら、僕の生まれ育った、追い出された、その村、ってことか・・・

何か無性に、ゴブリンがここに居ることに腹立ってきたので、全滅させよう。

とたんに、ララが、「私が行ってくる〜!」って飛び出していったよ。

以心伝心かよ? 僕の感情でも読んだのか? じゃあ、僕は、上から見ていようかな・・・


奴らから見れば、小さな光る玉がピュンピュン飛び回るたびに、仲間のゴブリンたちが痙攣して倒れていく、という状況だろうな。まあ、玉が見えればだけどね。

仕上げは「雷刃」だよね〜、首が一斉に落ちていく、悲惨だね。

奥の屋敷からボスが出てきたな、ゴブリン・キングだ。

そういえば、僕の最初の獲物、「キングの剣」は、ゴブリン・キングのものだったな・・・


見れば、「雷槍」がキングの眉間を貫いて穴をあけて、「雷刃」で首が飛んだ。

残りのゴブリンたちには、まとめて、村全体に「落雷」が降り注ぐ、凄いよ、村一つ、ララの「雷」で、滅ぼされたようだよ。


「魔石回収」で、「収納」して、ゴブリンの死体を全指定して、村の外へ「転送」する。「火炎」を打ち込んで火葬だ。


カラになった村に下りて、なんとなく歩いてみるが、まあ、記憶に無い。

僕は、ここで、何をしていた? 確か、村長宅の書庫にへばりついて、祖先の転生者の遺産やら、その他の本を読みあさっていた、のだけど、その村長宅は・・・

わからない、無いな・・・まあ良いや、特にどうこうしたいわけでも無いしね。


ただ、やりたかったことは、「隕石」探しだよ。

村の周りまで含めて、広い範囲で金属を指定して「探査」してみる。

錆びた剣や槍などのガラクタの他に、不思議な気配の金属が数個ある。

大きなものでは、漬物石くらいから、小さいものでは、1cmくらいのものまで。「回収」して手元に寄せて見てみれば、大きさの割に凄く重い。

これが、隕石なんだな、空から落ちてきた石。


でも、僕は知っている、この小さな奴が、僕の背中から体の中に入ってきて留まったこと、体を突き抜けていないこと。8年間は何もなかったこと、8年後に「神眼」が発動したこと、を。

ここが、あの現場だったんだな。


ここに気配のある隕石を全部「回収」しておいた、全部で、12個、見つかったよ。きっと、何の役にもたたないだろうけど、何となく採集しておきたかった。

記憶では、村の数人で「石」を探していたけど、結局、何も見つけられなかったんだよな。


だいだい、村だった場所は解った、未公開ダンジョンの近く、東側だったんだな・・・


帰って、冒険者ギルドのガントさんに聞いてみたよ、

「未公開ダンジョンのすぐ東側にあった村って知らないか?」

「ああ、そんなの、あったな〜、いまはもう無いはずだが」ってことだね・・

「何?その村がどうした?」 

イヤイヤ、何でも無いんだけどさ、たまたま、通りかかったんだけど、そこに、ゴブリンが村を占領してゴブリン村を作っていたので潰してきた、ことを告げたよ。


「そうか、ありがとうな」って、何も期待していたわけでも無いけど・・・

報酬無し、言葉だけ?ですか!・・・ 良いけどね〜 。。。





PS, 「隕石に当たって、神眼が発動したよ」 完結


現代ファンタジー  「野良猫が「神気」を吸いに来てた」 ほのぼの要素あり・・・

異世界ファンタジー 「吾輩は猫?である、勇者予定者のペットになって無双するよ」 ー>タイトル変更 

『勇者予定者なのに神の不手際で勇者候補から外れた少女が、神使のペット猫に導かれて気ままに、のんびり無双してるよ・・・』



これらも、よろしければお読みください・・・<作者



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隕石に当たって、神眼が発動したよ  たかみつ @itmto648

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