不倫したい!~夏子Story~14

夏子は、家路につくまでの間記憶がない

どうやって帰ってきたかもわからない

頭が真っ白とはこういうことだ


夏子:(あの人は、誰?なんでてっちゃんの部屋にいたの?

しかも、いつも来てる感じ、確かに離れていて

最初は、ギクシャクしてたけど、最近は前みたいに戻ってきたのに

なんで・・・・・)


流産から立ち直りはじめ、ようやくまた哲也と向き合い

再スタートできると、思った矢先だった


夏子:また、前みたいにやり直したいって思ってるの私だけかな・・・


===============

哲也:来週は、帰れるけど、何かお土産欲しいものある?

夏子:・・・いつも大変だろうし、今回は良いよ

哲也:そう?なっちゃんが好きな、あの肉まん買ってかえろうか?

夏子:私が、豚まんになっちゃうから~今ダイエット中だから本当に大丈夫だよ

哲也:そうなの?わかった。また土曜日ね


プツ、プープー


夏子:(はぁ~肉まん食べたかった・・・)


夏子は、こっそり哲也のいる赴任先に行って以来、気落ちしていた。

もしかしたら、自分の勘違いかもしれない。

何度も、哲也に聞こうとしたが、怖くてあの女の子のことを聞けずにいた


夏子:てっちゃん、今度帰ってくるんだよね。はぁ~会いたくないなぁ~

=============

土曜日、哲也が帰宅し、何気ない日常を送った

買い物に行ったり、映画を見たり、日曜日の夕方


哲也:じゃあ、今度は3週間後かな?あと3か月で、転勤終わりだから帰るね

夏子:もう、転勤終わりか、長いようで短かったね

哲也:なんだよ、帰ってきてほしくないのかよ~

夏子:そんなことないよ、ちょっと付き合ってる時に戻ったみたいで、新鮮だったな~って、思ってたよ

哲也:確かに、結婚して離れることなかったしね。また、よろしくお願いします。

子供のことも、戻って来たら一緒にゆっくり考えよう。

夏子:うん、ありがとう。また、ゆっくり考えたいね

哲也:あんまり、気ぬいて、浮気すんなよw

夏子:あはは。浮気なんてするわけないじゃん。

哲也:あと3か月だから、お互いがんばろうな

夏子:うん、いってらっしゃい


ガチャ


閉まる扉を見つめつつ

夏子:浮気してるのは、そっちじゃないの・・


夏子は、気持ちがドンドン沈んでいった


信じたいのに、信じられない

あの女は、誰?どんな気持ちで浮気すんなとか言ったの?

自分がしてるからじゃないの?もう私に飽きたの?

私は、要らない存在なの?私は、てっちゃんの何?


言いたいことが、喉からでそうになる度、飲み込んだ。


また、転勤前みたいにもめたくない

せっかく、前みたいに戻りはじめたのに

また、私が壊したくない

でも、このままじゃてっちゃんの子供なんて考えられない

どうしたらいいの?

誰か助けて

私は、ただ・・・・・・



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不倫したい! 井上桃子 @yuki583

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