第3話
「そういえばさー、近くで殺人事件あったじゃん?思ってたより難航してるらしいよ。」
そう話しかけてきたのは翌日の朝、
いつものように改札を出て登校しているとき、
後ろから自転車が通り過ぎていって、一度止まって、
「おはよう!」と満面の笑み戻ってきた
僕はいつも同じ時間の電車に乗っているので、いつも同じ時間帯に歩いて学校へと向かっている。
なので毎日出会えるわけだけれど自転車登校している佐幸とは登校中に出会うかどうかはわからなかった。
始業のチャイムギリギリに教室に入ってくる日もあれば、「俺7時30分から教室いるw」なんて言って笑い、一人で始業時間の一時間以上前から意味もなく教室にいる日もある。
もちろん今日のように登校途中に出会うこともあった。同じ中学校を卒業して、同じ部活に入っていた佐幸とは相変わらず仲良くしている。
「お前からそんなことを聞くとは思わなかったよ、佐幸。」
「なんでだよ、お前の家の近くの公園だろ?よくわからんけど、お前も気をつけろよ。まだ犯人つかまってないみたいだしな。はあ、物騒なもんだよなー、台風とかもあるし。学校休みになんねえかなー。」
「大丈夫だよ、というか休みたいだけだろ。実際休みになったら暇で仕方ないぞ、たぶん。寝てることが多い僕が言えることじゃないけどさ。」
「本当だよw」
今日はなんだか学校も楽しい気がする朝だった。
仮:明後日の雨 華猫 @lkaneko5
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