少年とあやかしと、和の世界の小粋を召しませ

少年の成長物語であり、座敷童の恋物語であり、童を見守る親心の物語でもある。それをこの文章量で綺麗にまとめられているお手本のような作品です。
登場人物は皆、優しくて愛情深く、ぽっと心を温めてくれるような読後感を味わうことができます。

また、あやかしのいでたちに関する描写が素晴らしく、着物文化とは、かくも色鮮やかであるのかとハッとさせられることでしょう。
作品に流れる小粋な和の風に吹かれれば、きっとこの国が昨日より少し、好きになる。

その他のおすすめレビュー

竹部 月子さんの他のおすすめレビュー666