音声2
当日は、大宮駅に集合でした。
あたしはデニムのホットパンツに、オフショルダーのブラウス。
栞里が男どもが喜ぶ服にしてこいよって、露出が多い服を選びました。
まあこの日の暑さはヤバかったから、よかったです。
本当は体型が隠れる服を着たかったけど、栞里に脅されたので無理です。
美優は、ノースリーブのクロシュ編みサマーニットで、チェックのミニスカート。
美優は、背が3人の中で一番高くて、胸もお尻も適度に出ていて、足もすらっとしたバランスがいい体型でした。
可愛いし、カッコいいし、羨ましい。
あたしは背が小さいのに、胸とお尻が大きくて足も短いから、美優と並ぶと恥ずかしくて。
栞里は、細身の割に胸があって見た目アンバランスな体型だったけど、Vネックのサマーニットを着ても、堂々と胸を張っていて自信に満ちていました。
足も細くて、黒のスキニーが死ぬほど似合う。
一番あたしが男ウケ狙って、直ぐヤレそうに見られていないか、そう思うと内心惨めでした。
でも空気悪くしたくないので、テンション上げて明るく馬鹿っぽくしていました。
甲斐くんは、明るい茶髪の童顔でチャラい感じの見た目でした。
中背で肩幅が広く腕も太い、その厳つい体格と顔とのギャップが変に迫力があって怖かったです。
友達の1人、工藤義経くんは背が高くてひょろっと、していました。
この後キャンプ場で上半身の裸を見たけど、無駄な肉がなくて筋肉と骨しかないような身体でした。
針のように細い目で、笑って気さくに話してくれましたが、いつも目は笑っていない感じで。
もう1人の友達、高橋冬仁くんは甲斐くんと工藤くんの中間あたりの背で、体格も適度にしまっていました。
顔は整っていましたが、表情が乏しくて作り物のように感じました。
あたしは栞里から聞く甲斐くんの印象から、彼らに良い感情を抱いていなかったので、3人をネガティブなフィルターで見てしまった感は否めません。
何も知らずに見れば、けっこうモテる3人組だったとも思います。まあそもそも、あたしの好みではないけど。
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キャンプ場の場所を聞いて小学生の頃まで、あたしが住んでいた街だと気づきました。
でも何故かそれは黙っていました。
特に秘密にするような理由があった訳ではなく、何となく男の子たちと個人的な話をしたくなくて話題にしませんでした。
キャンプ場はあたしが昔住んでいた地域から、少し離れた場所にありました。
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途中1時間ほど買い出しをして、キャンプ場についたのは2時くらいです。
男の子たちは、胸の話題で揶揄ったり、身体を触ってきたりして、あたしはすっかりお色気担当のセクハラOKみたいなキャラにされて。
栞里は笑っていたし、美優も苦笑いで助けてくれないし、本当にキモかった。
でも久しぶりに小さい頃に住んでいた自然に囲まれた景色が見れたのは楽しかった。
引っ越す前の、自然の中で過ごした無邪気な頃を思い出していました。
そんな感じで嫌なこともあったけど、川遊びやBBQや花火をして想像していたより、ずっと楽しくて、あっという間に時間が過ぎて、夜になっていました。
一応、車に乗る前のジャンケンに負けて、あたしは工藤くん担当だったけど、工藤くんは美優狙いのようで、美優も途中からまんざらでもない様子になっていました。
BBQ後に焚き火を囲んでのんびりしている頃には、美優は工藤くんとキスやハグをしていたし、あたしは高橋くんと手を握って駄弁ったり、キスくらいは何回かしました。
まあ栞里や甲斐くんは、今にもSEX始めちゃうくらいの感じで人目を憚らずイチャイチャしていましたが。
そんな風に時間を過ごしていると、頃合いを伺っていた高橋くんが立ち上がり『そろそろ行こうか』と甲斐くんを促しました。
腕時計を見て『おーマジか、もう10時過ぎてんのか』と驚いて甲斐くんが立ち上がると、工藤くんも察して車の方へ歩き出しました。
どうやら男の子たちは、今日の最後のイベントに肝試しを企画していたようです。
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