沼
東江とーゆ
はじめに
ある興信所の所長が行方不明になった。
職業柄、何かしらの事件に巻き込まれた可能性が高い。
わたしは彼の興信所の職員だ。
慎重な彼は危険が高いケースの時は、わたしと事前に打ち合わせする場合が多い。
今回は、そのようなやり取りがなかったため、不測の事態だったのだろう。
手がかりを探す中、半年前の調査資料の中に不思議な音声データを発見する。
これは、ある大手商社の創業者からの依頼で、行方不明になっている三男の捜索に関する資料の中にあった。
結局、この捜索は解決できなかったようだ。
おそらく、依頼主の立場や財力から鑑みるに、捜索は複数箇所に依頼されているはずだから、他事務所が解決している可能性はあるが。
所長は調査によって、行方不明になった三男の周囲でも行方不明事件が発生していることを知り、その関係者数名から聴取をしたようだ。
今から紹介する音声データも、その中の1人だ。
ちなみに所長の音声部分は、省いた形になっている。
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