彼の生きた日々は、コンサートにどこか似てるね。
- ★★ Very Good!!
刑事ドラマの終盤、十五分くらいの場面を描いたような作品。
よく調べて考えられている。
下総刑事が早朝、七時前に訪問してくるのは現実味がある。
逃げられないよう、早朝に容疑者宅へ訪問することがあるから。
クラシックをレコードで聞く下りがある。
刑事は、自分には音楽に興味があることをピアニストの主人公にアピールすることで心を開いてくれるよう、犯行を認めてもらえるために話したと思われる。
本題に入る前のやりとりが上手い。
これまで場数を踏んできた下総刑事の背景が、見え隠れしている所が良い。
下総刑事が主人公宅に乗り込む前に、芹沢宅と芹沢の車を調べたら、主人公につながる物的証拠が出てくるはず。
その証拠と偽芹沢の証言があれば、令状がとれると考える。
どうして、下総刑事は令状をとってから、訪問しなかったのだろう。
今回の事件から、新設された操作特命係の担当が決まった、いわば初任務である。
捜査特命係として、どうしても手柄を立てる必要があったのだ。
全体をとおしてみると、よく考えて作られている。
今後、捜査特命係の期待が高まっていくでしょう。