第3話 邪神最弱のエンヴィーちゃんの独り芝居 

第3話


「邪神!?何だ、それは!?聞いた事もない!」

『良いリアクションだね!良いよ、良いよ!それも僕には無い物だからね、いやはやなんとも妬ましい事だ!』


しかし、久し振りな反応だねぇ…


は先にあの傲慢と暴食が解説してたから、リアクションがねぇ………


『それはね、僕は別の世界からの来訪者だから!君みたいな勇者と忌々しい同胞に殺されちゃってね!その時に愛しい彼の魂に潜り込んで、彼が死んでから転生するのを待ってた訳さ!しかし、元の世界ではなく、こんな世界に転生するとは思わなかったよ!魔王?何それ、僕より格好良さそうな肩書じゃん!僕なんて最弱だぜ?最初に殺られたのも僕だったしさ!ああ、妬ましいよねぇ。他の同胞は長生きしたり、大切な存在とイチャイチャしてたんだろうなぁ!』


おっと、暴走しちゃったぜ!


それにしても、彼等は冷静に話を聞いてくれてるねぇ………


その動じなさも妬ましいよ!


「くっ、色々と言いたい事はあるが、一つだけ問う。お前は何をする気だ!」

『何をする?そんなの簡単さ。簡単でシンプルな答えだぜ?』


勿論、決まってる。


生まれた時から、そういう摂理で私は在り続けた。


『愛故に。それだけが僕の存在理由だ。』


他の邪神達だって、そうするだろうぜ?


色々な御託並べたり、色々な言い訳を奴等はするんだろうけどさ………


………僕は違う。


それにさ………


『愛しい人が死んだ世界なんて、存在して良い理由とか在るのかい?』


これに関しては、同胞達も賛成するだろうね。


全くもって忌々しいし、妬ましくない結論だけどさ。


『君達は勇者御一行とかなんだろう?なら、絶対に僕を邪魔するんだろうね。誰でも守ろうとするなんだから。』


………かつて、僕を殺した勇者達がそうであった様にさ?


はぁ、本当に妬ましくない。


僕の同胞達が在り示す罪と、同じ位に気持ち悪い物だよ。


『僕は邪神最弱さ。強い君達の力が心の底から妬ましい!だって、私は………』


出来ないからねぇ………


………何故かって?



『さぁ、何時でも来て良いよ、気持ち悪い異端者ども!でもね、忠告はしておくよ?』


だって、此処から先は………


『此処から先は、僕のセカイ独り芝居だ。』


続く

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