もう戻らない破壊の葬送

真っ白な部屋で目覚めたレイチェルは、自身の記憶がポッカリと抜け落ちていることに気づく。生活に必要な知識、言語、思考はあるのに、眠りにつく直前までの自分に関する記憶がどこにもなかった。
自分が何者で、どこへ行き、何をするべきかわからないレイチェルは、自分を目覚めさせた男、ヴィクターの申し出を受け入れ、彼と共に旅をすることにした。人間のような姿をしておきながら、その背中からは爬虫類の尻尾が伸びていて、体表の一部には鱗がある。彼は一体何者で、何をしようとしているのか。
ヴィクターとの旅の中、レイチェルは過去に繋がる欠片を得ていく。そしてたどり着いた旅路末、世界の果てで、彼女は終わってしまった世界の真実を”思い出す”。