飲み込めないものなど一つもありはしない蛇

きれいな花には毒がある。
本作の場合は蛇だけど。
そんな言葉を思い出させてくれる作品。

冒頭の買い出し、地の文が素晴らしい。
作品自体が清らかな乙女の涙を求めるために陥れる話なので、深淵に招き入れ誘い込むためにも冒頭には綺麗な描写が欠かせない。

蛇は、はじめから少女が「この子は毒草を詰んでる。何に使うのだろう」と思ってみていて、事情を聞き、薬と間違えてるんだとわかりながら、黙ってきたのだ。人が悪い。
人じゃなくて蛇だけど。