最強勇者・ローラン、現実世界へ帰る。

藤堂セナ

序章 『勇者の帰還』

「勇者 ローラン!」

「僧侶 オリヴィエ!」

「戦士 アストルフォ!

「魔法使い ユオン!」


「魔王を倒してくれて、ありがとう!

「平和をありがとう!!」


此処は異世界の王都、ユーデイム。

10年間もの旅路を終えて、王都に凱旋してきた勇者一行を迎えるのは数多の民たちだった。


「やっと、この王都に戻ることができたね。本当に長かった…。」


「ローランがもっと強かったら、もっと早く帰って来れたんだ。」


「ユオン、そんなこと言ったらいけませんよ。

 それにローランはあの魔王を倒し、現在最強の勇者なのですよ。」


「オリヴィエの言うとおりだ!

 ローランが居なかったら、魔王の幹部でされ倒すことができなっただろう。」


「そうかな?

 最初の頃は本当に弱くなかった??」


「あ、それはそうかもしれないですね…」

「あ、確かにそうだったな!」


「弱かったって、何だよ!!」


「あははははは!!」

「あははははは!!」

「あははははは!!」

「あははははは!!」


                   ☆☆☆


僕は、無職、独身、恋人無し、30歳の東優希(あずまゆうき)。

そして、異世界での名前はローラン。


異世界に転生された当初は突然のことで困惑し、色々なことに苦労したが

血の滲むような努力をして、最強の勇者となった。


この時の僕は、この幸せが突如無くなるなんて想像もできなかった…。

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