概要
遠く沖合にあの漁火を見ながら
今日もまた、夜が来た。浜辺で一人きりでいるはずの私の隣には幻覚の男が佇み、飽かず私に語り掛ける。第四回偽物川小説大賞参加作品。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!日毎に訪れる長い夜
夜毎にグロテスクな幻覚に苛まれ、酒に逃げるしかない男のとある一夜のお話。
ホラー、あるいはホラー的な設定の人間ドラマです。たぶん。おすすめする際にどういう括りで説明したものかとても悩ましい作品。
読み応え抜群でした。とてもよかった……このじわりと胸の奥に何かが灯るような読後感……。
グロテスクな死体につきまとわれる主人公。もちろん死体が動いた喋ったりするはずもなく、なにより他の人には見えていないというのもあって、主人公はそれを幻覚であるとしてひたすら無視し続ける、という筋。
つまり対話劇、どころかグロテスクな死体の独演会みたいになっているのですけれど、それがこれだけ読ませるばか…続きを読む