挫けそうな時は戦う勇気を支えてあげるよ

これもまた青春作品。
斬新であり、素敵である。

主人公が自己中プレーに走って外されて、また戻り、仲間の力で立ち直るという作品は多いけれど、本作は少し違う。
悠斗は足首を怪我をして出場できなくなったし、その後、部活に参加していない期間があったので、練習をしていない人間をコートに立たせるのは現実的ではないので、おかしなところはない。
ないのだけれども、作品内で主人公である悠斗のバスケプレーが一度もない。
現実的で矛盾はないのだけれど、作品としては新しいなと感じた。

試合に出場しない作品でどう変化をつけるのか、描き方がうまいと思った。
人物描写の少ない書き方をしているのは、意図的なのだろう。
前半では、実際にどんなプレーをしているのか描かれていない。
だけど後半の決勝の試合を見に行った時は違う。
チームメンバーの動きが、より良く描かれている。
今まで避けていた状態から、向き合えるように変化した証拠である。