剣は偽物でも、覚悟は本物
- ★★★ Excellent!!!
魔法の石、ソーサリー・ストーン。
人の心に反応し、エネルギーにも武器にもなるその結晶を巡って、再び陰が動きはじめていた。
そして、港町マリナの路地裏で、たったひとりの少年が、その影を追っていた。
彼の名はシグマ・ノルニル。十二歳にして、世界政府公認の「プロ冒険家」。
だが世間は、年齢という数字で彼を侮る。模造剣を下げたその背中を、「子どもだから」と笑う。
それでも彼は、自分の目と足と剣で、街の真実を見つけにいく。
仲間を喪った夜を越え、約束のために、そして、何より自分自身の誇りのために──。
盗まれた魔法の石、街に潜む裏切り者、踏みにじられる信頼。
手にする剣はニセモノでも、彼の「冒険」だけは、紛れもない本物だった。
少年の物語は、ここから加速していく。