消したけど好きな話

『稲荷狐となまくら侍』

には、思いつくまま書いたパイロット版

https://kakuyomu.jp/works/16816452220615168066

と、頂戴したご意見を元に設定変更と再構成をした改稿版

https://kakuyomu.jp/works/16816700429108467966

があるのは、本エッセイ「物語が生まれる」

https://kakuyomu.jp/works/16817139557347349591/episodes/16817139557402206429

で触れました。


 まず、はじめに言っておきます。

 この書き方は、お勧めしません。

 組み上がったストーリーを解体するのは大変な作業です。ずっとひとつの物語に縛られて、前に進む気がしません。はじめから構成を練って書くのが一番です。

 そして何より、苦労して書いた物語を切り捨てなければいけません。


 今回は、好きだったけど改稿時に切り捨てた話について語ろうかと思います。以下、貼り付けたリンクは各話①です。


「波止場」①②

https://kakuyomu.jp/works/16816452220615168066/episodes/16816452220659979301

 コンコとリュウのデビュー戦です。のっけからコンコの可愛さが爆発しています。

 が、ネタバレですが退治しません。

 あやかし退治を謳いながら、初戦で退治しないんかい!

 また「展開が遅い」というご意見を頂戴したので、泣く泣く切りました。次話につながる場面があり、改稿時にえらい苦労しました……。

 ただ衣装のために霊力を無駄遣いしてはしゃぐコンコが可愛いので、一部を別の話に転用しています。


「ホテル・ザ・シキ」①②

https://kakuyomu.jp/works/16816452220615168066/episodes/16816452220753924910

 日本のホテル発祥の地、横浜。それにちなんだお話です。

 が、えっちです。

 筆力を上げるため「そういう文章」を書きたくなったのですが、まぁ不評でした。コンコちゃんには早すぎた、300歳なのに。

 冒頭を別の話に転用しています。デジタル執筆は切り貼りコピペが出来るから楽ですね。実は、よく使っています。


「夢であいましょう」①②

https://kakuyomu.jp/works/16816452220615168066/episodes/16816452221026491421

 すげぇえっちです。そういうあやかしを出したから……いいや出すなよ。

 改稿して消えましたが、布団の簀巻きになって寝る設定は、コンコの貞操を守るためです。

 コンコちゃん大好きな巫女さん、好きでしたが不評でした。


 そもそも何故、巫女さんが変態もといコンコ大好きなのかと言えば、文章だけでコンコを可愛くする自信がなかったことに起因します。

 コンコちゃんは可愛いんだよ、神職だから恋愛出来ない巫女さんも夢中だよ、という第三者による裏付けをするためのキャラクター設定でした。

 たくさんのご意見を頂戴した際、そんな必要がないと知って真人間にしました。コンコは可愛いのか……と。

 しかし、巫女さんが変態もといコンコ大好きでなければ成立しない話がたくさんあって……大変でした。


「よろこんで!」①②

https://kakuyomu.jp/works/16816452220615168066/episodes/16816700427210212707

 横浜は、産業としてのビール製造に成功した町です。工場跡地は横浜市立北方小学校と隣接する公園に、会社は現在のキリンビールにつながっています。

 ネタバレです、コンコが酒を呑みます。いくら300歳でも見た目は10歳、そりゃあいかんだろうと切りました。だから書くなって。

 リアルな酔っ払いは迷惑ですが、書いていると面白いのはどうしてどうして。

 パイロット版だけのキャラクターで、コンコの面倒を見ている佐助も好きなんですよね。実際に鎌倉の佐助稲荷へ、時々ご挨拶に行っています。


 パイロット版はコンコとリュウにとことん付き合えた大事な物語です。

 しかし改稿版がある以上、いずれ非公開にするつもりです。じゃあリンク貼るなよ。

 パイロット版を非公開にする際、近況ノートとツイッターで予告しますので、ご承知ください。

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