貴方は書籍化出来ますか?

 Twitterのアンケート機能が2023年4月15日に終了するそうなので、以下のアンケートを実施しました。


 *  *  *


小説や漫画などの創作者の皆様に質問です。


創作物の商業化オファーが来ました。

しかし勤め先が副業禁止で、商業化が発覚すれば処分されます。

創作者の皆様は商業化オファーを受けますか? それとも断りますか?

そもそも副業が出来ますか?


そのとき考えるなど、その他はリプで教えて下さい。


 *  *  *


 文章が悪かったので、誤読が多発しました。

 書籍化を目指す創作者の皆様がどのような就労状況にあり、書籍化を打診されたときにどう判断するかを知りたかったのです。


 が、私の話だと思われた方が散見されました。

 私の勤め先は、執筆など本業に差し支えがなければ副業が認められます。

 だから書籍化してください(泣)。


 と、あまり正解でないアンケートとなってしまいましたが、結果はこちらです。


 *  *  *


会社に黙って受ける      40%

本業優先、断念する      13%

会社を辞めて受ける      21%

学生・フリーランスなど副業可 26%


1350票


 *  *  *


 たくさんの投票ありがとうございました。またコメントもたくさん頂戴しました。この場を借りて御礼申し上げます。


 で、ちょっと意地悪なアンケートです。「相談する」が、ありません。コメント欄でも

「まずは上司に相談でしょう」

という意見が多数、見受けられました。


 そうです、副業可の職場でも許可は得なければいけません、まずは報告です。就労ではなく資産収入とされれば認められます、多分。

 ちなみに私の勤め先では、業務に支障を来さず同業他社ではない、が条件です。


 さて、カウントしていない「相談」を省くと

「会社に黙って受ける」

がトップです。本が売れない昨今は専業作家など夢のまた夢、作家のほとんどが兼業です。


 確かに、年末調整の際には不動産などの副収入があるか尋ねられ、ある場合には自分で税務署に赴いて確定申告をします。考え方としては出版物という資産の印税が副収入、出版した書籍に「投資した」という体でしょうか。


 この場合、会社が禁止している「副業」の範疇が問題となります。

 私の前職は電車車掌で、副業禁止でした。

 YouTubeで動画配信をされていた先輩がいらっしゃいましたが、それが発覚した瞬間、上司の目が鋭く光りました。

 鉄道会社はルールに厳しく秘密が多いのです。副収入がある=社内規程違反、動画配信している=内部情報漏洩、そう見られたようです。

 ゲーム実況で収益化していない、そう説明して事なきを得ていましたが、そういう会社もあるのです。


 そういう私も際どいことをしていますが……。


 家族名義にする、という提案もありました。

 黙って書籍化する場合、最も安全なように見えますが、のちのち金銭トラブルの火種に成り兼ねません。

 よく話し合い、状況に応じて法人化や名義変えを検討する必要があるでしょう。


 次に多かったのが学生やフリーランスなどの、副業が出来る状況です。

 書籍化を目指す=副業が出来る仕事、そういう境遇の方が創作勢には多いのかな、と思った次第です。アンケート結果では4人に1人、想像していたよりも少なかったかな。

 副業禁止の前職では、いつか書くぞと創作ネタを温めていました。それを今になって吐き出しているのです。同じような境遇の方も多いのかな?


 副業禁止の会社には

「何でこの会社にいるんですか!?」

と思ってしまう才能をお持ちの方がいらっしゃいます。その才能を発揮出来る社会になればなぁ、と願わずにはいられません。


 3番目に多かったのが、会社を辞めて受ける。

 やめなさい、食えないぞ。

 ただ、商業出版を転職の機会にする、という方もいらっしゃいました。かくいう私も転職活動の一環として執筆をはじめたので、ゼロではない。

 でも、食えないぞ。相応の覚悟が必要だぞ。


 一番少なかった、断念する。

 みんな、夢を追いたいよね。自分の本が書店に並ぶ、道行く人が自分の本を持っている、本好きの夢です。

 それをふいにするのは、断腸の思いです。

 でも、生活がある。1冊の本を出すために会社の処分を受けるのか。停職処分になったら、その期間は給料が出ないぞ。退職金にまで響くぞ。


 でも、やっぱり夢を追いたいじゃないですか。

 副業禁止とされていても、抜け道や前例がある場合があります。書き上げたものを出版するなら副業ではない、とされるかも知れません。

 もし書籍化を目指すなら、長く勤めている方にそれとなく聞いてみては如何でしょうか。

 副業は法律で禁じられていません。労働組合を動かすのも、ひとつの手段ではないでしょうか。


 改めて、アンケートへのご協力ありがとうございました。皆様の夢が叶いますよう、お祈り申し上げます。


 あ、私の勤め先は執筆ならば副業可です。

 出版社の皆様、どうか宜しくお願い致します。

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