いつかまた生まれたとき、もう一度あなたに会いたい

本作はなぜ、似た境遇の和と遥の一人称私で書かれているのか?
正直読みにくい。
「私」と「わたし」と使い分けることもできたはず。
そうしなかったのは、二人で一人だから、なのかもしれない。

近況ノートより、作者によれば事実を元にして描かれた作品とある。
なので、二人で一人なのではなく、それぞれ別の人物なのだ。

人間、生きていくには生きるための理由、希望が必要なのだ。
生きる理由をなくした二人の自殺を止めるには、希望を与えなければならない。
どんなにちっぽけでも他愛も無いことでもいい。
希望を与えなければ癒えない。

「自殺は良くないからやめなさい」
といって止めたとしても、二人を救えないのだ。

願わくば、来世は幸せになりますように。

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