タイムスリップした売れないマジシャンによる、王道成り上がりストーリー!

 しがないマジシャンの主人公。鳴かず飛ばずの日々の中、鬱屈としていたある日。雷に打たれた彼が気がつくと、そこは自分が生まれる1年前の世界だった。
 そこで出会った男性と「有名になる事」を目標に四苦八苦しながらも前へ進む、王道の成り上がりストーリー。そして、主人公の相方となるその男性こそ——。



 一人称かつ会話文が主体ということもあって、テンポ良く読み進められます。
 冒頭部分をあえて重くすることで、読み進めるごとに見られる小さな“成功”がより際立って見えます。それにより、少しずつ段階を踏んでいるのだと目に見えるので、“次”に期待し、安心して読み進める事ができる。

 主人公の相方の男性のギャップも良いですね。浮気したクズなのかと思えば、妻思いだったり、そもそも男手一つで“子供”を養っていたりもします。そんな彼が浮気をした理由。浮気されたとはいえ、妻が“子供”を置いて逃げてしまった訳。そうした現代ドラマならではの人間関係、あるいは人間性の追究が今後、なされるのだと思います。そう期待してしまうのは、上述の「期待」が読者である私の中に、きちんとあるからでしょう。

 最新話(第5話)まで読んだとはいえ、物語はまだ冒頭。果たして主人公は夢を掴む事ができるのか。また、両親の離別の訳を知ることが出来るのか。タイムスリップにつき物の、過去が変わったことによる未来(自分)への影響などなど。今後、物語はどのように転がっていくのでしょうか…? 期待です!

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