「俺たちのラブラブはこれからだ!」
パトカーから
顔なじみのオッサンと、新顔の
被害女性の気持ちに寄り添える
衣服を破られた
追って県警のパトカー、救急車がそれぞれ数台駆けつけた。
俺はオッサンから、
五人もぶっ倒した俺は
病院送りになった五人は、後日、強制性交未遂などの容疑で取り調べを受けた。
警察から、親と学校に連絡が入った。
おふくろが、タクシーで駆けつけた。
憔悴しきった
(また、おふくろを泣かせちまったな)
見知った大人の顔を見た
おふくろに抱き着いて、初めて大声を上げて泣いた。
(
両親がそばにいない。ひとりぼっちの
俺自身の身も心も切り刻まれるくらい、つらい一日になってしまった。
***
これが決定打となって、三人の女子生徒は警察の取り調べを受け、五人の高校生に性的暴行を
その女子生徒からの「密告」でハゲ頭の教頭が俺と
教育委員会を巻き込む大ごとになったそうだが、どうなることやら。
そして、カンニングを疑われた俺と
(――
数学の点数は驚異の九一点。今までの三倍。
でも、喜べなかった。
一緒に喜んでくれたはずの大天使様が、「翼の折れた
それも、今日でおしまいだ。
一学期の終業式が終わって、俺は
「着いたよ、
「……うん」
いつものように家に送り届けるだけの日々。そう思ってた。
だけど、
「――いつまでなの?」
「なにが?」
「いつまで私に気を遣ってるつもりなのッ!? この、いくじなしッ!」
驚いた。
俺がずっと触れずにいた洋梨に、掴んだ手を押し付けてきたんだから。
***
何日ぶりかの
今年何回目かの猛暑日。
汗だくになった俺と
ガウンを着たどうし、互いに汗ばんだ手を握り、肩を寄せ合った。
「今日のおさわりは何分まで」
「――お好きなだけ、どうぞ」
「なッ!?」
メガネなしの
「ずっとおあずけだったから――気が済むまで、触って」
「じゃあ、一晩じゅう」
「――嘘でしょ!?」
「冗談だよ、冗談」
笑いかける俺に、
「――いいよ。ずっと、そばにいてくれるなら」
「……ッ!?」
「言ったじゃない。毎日触らせてくれたら、一生かけて守ってやるって」
笑えない。さすがに。
「おさわりだけじゃ済まなくなっても、いいのかよ」
黙って頷いたおとがいを、くいと上げた。
「前さ、頬っぺたにキスもらったよな」
「うん」
「――唇にもらっても?」
「――うん」
目をつぶった大天使様が、祝福のキスを与えてくれる。
頬っぺたじゃなくて、俺の乾いた唇の上に。
親愛の情を越えた先にある恋愛対象として。
「
「俺だって、誰よりもお前が大好きだぜ。
初めて名前を呼び合い、裸で抱きしめ合って、何度もキスを求めた。
おさわりを続けながら、キスを繰り返して。
高まり合った気持ちのまま、一晩じゅう抱き合って、一緒に眠った。
翌朝、スマホの通知で目が覚めた。
「――ん?」
「どうしたの?」
「おふくろからLINE」
「お母さん、早起きなんだ」
「花屋だしな。
さらに通知がもうひとつ。
――外泊は良いって言ったけど、ちゃんと避妊した?――
「「まだ、ヤってないからッ!!!」」
俺たちのラブラブはこれからだ!
【完結御礼】有馬美樹先生の次回作にご期待ください
【短編版】図書室の隅っこでイジメられてた、おさげのメガネっ子を助けたら告られたんだけど、実はすげー巨乳の美少女だった ~今さら他のヤツが気づいても、もう遅い~ 有馬美樹 @maria_sayaka
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