こよい はるかのリレー小説、第一話! ⚠二話を執筆される方しか読まないでください⚠

こよい はるか

第一話

「おーいっ!」

「うわあっ!」

後ろからぶつかられた私・須川代蒼空すかわ よぞら

ぶつかってきたその子は津布楽加奈つぶら かな

幼稚園からの幼馴染。

「もうっ、加奈、いっつも驚かせないでよ…」

「えへー、なんか楽しいんだもん」

「た、楽しいって…」

「おいっ、お前ら、いつまでも仲良くしてんじゃないぞ!高校生なんだからな!」

「別にいいじゃーん。女子で群がったって」

「二人では群がるとは言えないと思う」

「同感」

また後ろから大声を出してきたのは、またもや幼馴染、東雲海しののめ かい

この三人同い年で、今日から高校一年生だよ。

同じ高校、御園高校。

初めて行くその建物に、横に並んで足を運んでいく三人。

いつの間にかそれが当たり前になっているけど……。

高校になれば環境も変わるし、前みたいに一緒に遊んで、寄り道して、ってできるのかな……。

「さっ、そんなこといいから早く入学式行こうよ!」

「ほいほい」

そのような会話をして、三人は駆け出した。


ホームランが打たれそうな、新しい空に向かって。





やっと、話の長い校長先生の話を含めた入学式が終わり、始まりの体育館の余韻に浸っていた。

帰りはいつも三人別々だから、自由にできる。

「御園高校、これから三年間、よろしくね」

そう声に出すと、後ろから足音が。

加奈かな。

そう思ったけど、私の前に立った人は、見知らぬ上級生だった。

「君、今日入学式?」

そう話しかけられ、動揺しながら答える。

「あ、はい」

「よろしくね。俺は三年の矢崎優やざき ゆうって言うよ。優でいいからね」

「あ、はい。よろしくお願いします、優先輩。えっと、私は須川代蒼空、って言います」

「名前って、どんな漢字?」

「え、えっと、時代の代で、よ、くさかんむりの蒼のほうで、ぞ、空で、ら、です」

「おお、おっけー。これからよろしくね!」

突然話しかけてきた優先輩だけど、すごく優しそう。

「は、はい!」

「んじゃ、俺、通常日課だから。また明日ね!」

「はい!」

大きく返事をして、駆け出していく優先輩を見送る。

優先輩のおかげで、本当に新しい学校生活が始まるんだ、と思った。

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