筆の余熱

捨隈 来琉ことステラは、高校の同級生 千葉郡司と絵描きを始める。
当初は自分の方が上手かったが、次第に露わになる実力差にコンプレックスを膨らませていく。

大学に進学する頃には千葉はプロになっていた。事あるごとに千葉はステラを煽り、いじり倒していた。結局ステラは自暴自棄になり大学を中退する。

大学卒業三年後、偶然二人は行きつけだったバーで再会する。千葉は学生時代のようにステラのことを過剰に挑発して、その反応を楽しもうとする。けれどステラは以前のように苛立つ素振りを見せない。

千葉がその反応に飽きた頃、ステラはスマホの画面を取り出して言う。

「このサブ垢、BLばっかり書くんだよね。しかもR18」

千葉は知らないフリをするが、内心動揺が隠しきれない。証拠があるのかと問いただすと、ステラは…続きを読む