第1話 絶望的状況

戦わなければ、死ぬ。


令和を生きる高校生がいていい場所ではるないとわかってはいるものの、逃げ場がないのが現状だ。


俺(空)は顔を両手で叩き、気合いを入れ直した。


俺のわきから、どんどん日本兵らしき人たちが雄叫びをあげながら、突っ込んでいく


(これ、総攻撃じゃないか)

 味方兵全員で敵の陣地に乗り込む、それが総攻撃。実際にあった戦法だ。


しかし、この戦い方だと確実に死ぬ。辺りに身を隠せる壁もない、撃つ前に撃たれる。


空からは敵の爆撃機による攻撃が絶え間なく撃ち、日本兵たちを襲った。


(爆撃機がやっかいだな)たった数機でも人間からしたら凶器だ。


陸のほうもみた、陸も茂みにうつ伏せで動けずにいた。

(茂みだったら・・・!)俺は陸にこう伝えた。


「弓であの爆撃機撃ち落とせないか!?」

こちらに気づいた陸は


「多分、できる!」



陸は普通の弓道のほかに遠的(遠くの的に当てるやつ)と流鏑馬経験者。尚且つ、腰矢組弓、全日本男子弓道選手権大会個人で、優勝している、やべーやつだ。

 陸は片膝を立てて矢をつがえ、爆撃機に照準を合わせた。

 

パンっと手を離し綺麗な放物線を描きながら爆撃機のほうに矢が飛んだ。離した矢は見事に爆撃機のコックピットに命中した。炎をあげながら墜落した。


次の瞬間、他の日本兵から、溢れんばかりの歓声があがった。

それもそのはず、放った一撃は高度200は超えてあたのだから、やばすぎる。


相手が少し怯み、その隙を見計らい俺は、なぎなたを持ち、先頭まで走り込んだ。小さくではあるが

戦車に乗り腕を組んでる人物が一人。


多分その人が司令官だ。こちらをみて、嘲笑って風にみえた。


俺のもってるなぎなたは、競技用だから殺傷能力はない。


さっき、たまたま見つけた短刀を紐でくくりつけてあるだけだから、一発で仕留めないとこちらが死ぬ。

狙うは心臓。手先に全集中。大丈夫。


数えきれないくらいのアメリカ兵が銃を向けてこちらに押し寄せてくる。


俺は少し前傾姿勢に、真っ直ぐ進むのではなく左右に動きながら、敵の心臓目掛けてなぎなたでついた。

左右に動くのは敵に照準を合わせないためでもある。


だいぶ、敵を倒したなと思った矢先、さっきまで止まっていた戦車が動きだし、砲撃が始まった。


生き残ってた日本兵もバタバタとやられていく。











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現役高校生が戦時中にタイムスリップして大暴れした話 クウドタモン @Bluebell39

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