第6話 天の送りし人

  人物紹介

モジャク:マニ教の師


牟羽ぼうう皇帝カガン:大ウイグル帝国皇帝。イディクートの称号を有する。

  人物紹介終了



 平原に立つモジャク。


 黒雲が迫って来る。上空ではない。前方からだ。しかも、それは大地から天空まで覆うほど。まるで黒き壁である。


 そして逃げる間も無く、呑まれた。

 いや、巻き上げられた。

 ウヒョーン。

 死ぬー。

 そう叫びつつ。

 おお。私。空を飛んでいる。

 やがて徐々に風は止み、ふわりと地に降り立った。


 気付くと、牟羽ぼうう皇帝カガンが馬で駆け寄って来た。あのとき同様、こうべを地につける。頭を上げると、あのとき以上にキラキラとした純粋な目でわたしを見る。

 そうして、ひとこと。

「そなたはやはり天の送りし人であったか」

 更に問われた。

「ところで、何があった?」

「一度、死にました。そして復活しました。私にもイエスと同じ奇跡が顕現したのです」


(作者「いや、それは西にキリスト教だから」

 果たして、作者の突っ込みが聞こえたのか、モジャクは急ぎ言い直す)


「はい。人に会い、その意を聞いて来ました」

「なんと、天は人の形をしておるのか?」

「はい。これもまたマニの教えるところ。ただ、あくまで我らが分かりやすいようにとの方便ではありますが」


(作者注:話がちゃんと落ちてない気がしますが、そんなときもあるさ)

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ウイグル雲景 ひとしずくの鯨 @hitoshizukunokon

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